注文住宅レポート

「終の棲家」福島市_注文住宅レポート

プロローグ

信夫山トンネルを抜けてたくさんの車が走る大通りを小道にはずれた住宅地にその家は溶け込むように建っている。
大通りの喧騒の音は家に近づいていくほど少しずつ消えていき家に一歩足を踏み入れればそこに流れるのは静かな暮らしの音。
周りを家々に囲まれた立地ながら精神的な広さと余裕を感じ取ることができる無駄のない造り。
大切な家族と、大切な物と、紡がれていく思い出。一つの終の棲家が静かに息づいている。

構造
テクノストラクチャー工法
階数
2階
間取り
3LDK
延床面積
39.07坪

居心地の良いリビング

10帖ほどのリビングダイニングにゆったりとした家具の配置。
無駄なスペースを生まないよう、空間を使えるように収納を多く配置して綺麗にしまえるようにしている。
南側からの日差しが明るくテーブルを照らし、居心地の良いぬくもりのある雰囲気を出してくれる。
少しでも快適に過ごせるようにと採用させていただいた吹き付け断熱。施主さんの話では真冬でも玄関で13~14℃の室温だったという。
一番生活の場になるLDKに床暖房を設置したのだけれど冬でもそれだけで、エアコンや他の暖房が要らなかったとの事。
やはり断熱は大事、というのを改めて認識させてくれる。座り心地の良いソファに座り、床を通してラグマットに伝わる
暖かさはくつろぎ感とともにとても優しいものがある。吹き付け断熱の二次作用で、窓の性能もあるけれど
外の音がほとんど家の中に聞こえてこない。静かに、とても静かに、優しい時間が流れている。

多彩な収納

収納率という言葉がある。家全体の面積に対して収納がどれくらいの面積を占めているかを表す数値になる。
アパートやマンションでは8%、一戸建てだと12~13%くらいが理想といわれている。
今回の住宅では約15%と若干収納に面積を割いた計画になっている。収納を多めにとって生活の場のリビングや各部屋をすっきり使えるようにしている。
ただ単に広さとして空間を増やすのではなくて、無駄なく使うことで広さを実現している。
造りつけの出窓は下を収納にして物をしまえるようにすると共に、奥行きを出して少しでも心に開放感を感じられるように。
奥さんの手入れが行き届いたガーデニングが部屋に緑の彩を与えてくれる。
対面キッチンにする場合、ダイニング側は壁になってデッドスペースが生まれがちだが
あえてキッチンにお金をかけて収納つきのタイプにすることで使いやすさやすっきり感を重視した造りに
なっている。キッチンの吊戸は収納としては優秀だけれど、無くすことでダイニングとキッチンに一体感が生まれる。

キッチン

今回のキッチンは先述したとおり収納重視。カウンターやシンク前の水切りなど奥さんが快適に家事が出来るように選択されている。
キッチン収納は家電収納式のもので、レンジや炊飯器がすっきり納まる形になっている。
立ち仕事で足から冷えないようここにも床暖房を設置してありその上にキッチン用のラグが置かれていた。
食洗機はあえてつけない選択をされたと記憶してる。つけるか、つけないか。一つずつ選択。
キッチンに求められるのは機能性やデザインだけれど、一番重視するべきなのは
家族のライフスタイルにあった物を選ぶことだと思う。例えば夫婦で共働きだったら、家事の分担をどうするかでも変わってくる。

フリースペース(多目的な)

無駄のない造りを強調してきたけれど、この家には2階に物干しをメインとしたフリースペースが設けられている。
観葉植物の手入れや梅雨時期に洗濯物のスペースなどささやかではあるが、あると便利なスペースである。
今回はこのフリースペースはバルコニーを介して寝室と行き来が出来るように計画された。
住む人が自由に使い方を決めるスペースというのは、無駄なようで実はとても便利な場合が多い。
(人によっては納戸が将来書斎になったりする)

終わりに

家を買おうと決めて色々と調べ始めると本当に多くに情報が流れ込んできます。
そこから自分たちが何が大切で、優先順位はどうなのかを考えるのはとても重要なことです。
今回の家は施主さんが本当に色々なことを考えて、一つ一つを決めて出来上がった一つの棲家です。
居心地や快適さを実現する上で成功したことも失敗したことも出ると思います。
家族で話し合うこと、これからのこと。
家造りは、一つの旅です。

石崎 幸崇

設計士 石崎 幸崇

打合せではお客様の気になることや質問に多彩な知識で応えてくれます。。 多彩な趣味を持っていて分からないことがないのでは?と思えてくるほどです。どちらかというと知的な女性を好む(K談)、マイペースで自分をもっている(T談)

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