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職人さんたちと慰安旅行 世界遺産 富岡製糸場を訪ねて

到着

本日は10月20~21の日程で行ってきた協力業者さんとの旅行の上での一コマ。草津の名湯を堪能しながら世界遺産・富岡製糸場を見学してきました。富岡製糸場、そして富岡の地を見て感じたことを綴ります。世界遺産にしてされて数年ですが、活気に満ちた一つの街がそこにありました。
旅行2日めの10月21日。僕たちのバスは富岡製糸場から少し遠い駐車場に停車しました。奇しくもその日は2年に1回のお祭りの日だったらしく、通行止めやら大勢の人やらでいつもは止まれるはずの近くの駐車場が使えないとのこと。草津の山の上の気温からは少し(というよりかなり)暖かい晴れの日で、お祭りの出店は非常に賑やか。人混みを抜けながら歩くこと大体15分、赤レンガの製糸場の倉庫が見えてきます。

赤レンガの倉庫

特徴的な赤レンガの倉庫。発足当時から繭を保管しておくのに使われた建物です。ガイドさんの話では設計は西洋式で、当時の大工の棟梁達が図面を日本の尺に読み解いて建てられたそうです。今見てもきちんと測られ、等間隔で並ぶ窓や柱など、当時の棟梁たちの技術力の高さに自然と頭が下がります。コンクリートはまだ日本に無い時代ですから、基礎は石積みの造りになっています。
赤レンガは輸入されたものではなく、当時の瓦職人(瓦を作る人達)が色々な土を使って試行錯誤しながら焼き上げたものだそうです。赤レンガの色がまばらだったので経年による色の変化と思っていましたが、土によって焼き上がる色が若干異なる事が真相だったようです。その時を生き、働いた職人さん達の手仕事は、今も色あせませんね。

ただ、感動(^○^)

個人的に一番驚いたのは繰糸所として使われた大きな長屋のような工場です。工場で働く人たちが明るく見やすいように両サイドに連続的に窓が入れられており、見学したときも照明は要らず自然光で十分明るく感じられました。当時日本では珍しいトラス構造が小屋組み(屋根の構造です。)に採用されていて、工場内にほぼ柱が立っていません。建物は外側の柱と壁、そしてトラスの屋根で支えられているのです。
今日、木造でもトラスを採用することで同じような大空間を取れるようになってきましたが、1872年にこの技術が実現されているのがすごい。採用を決断した責任者と、実現させるために身を粉にした職人さん達に敬意を表します。ガイドさんの話では、トラスを採用して柱を立てなかったことで、ある程度空間を自由に使えたことから世の中の流れ、そして技術の進歩からの建て替えを免れて今日に残ったのではないかとの話でした。
日本は近代以降建て替えが盛んな国ですから、とても貴重な手仕事の歴史が残ったことになります。先輩達が試行錯誤の中でした素晴らしい仕事から学べることに、心に来るものがありました。

お囃子

歴史を感じてしみじみ思いながらバスまで戻る間に、お祭りのお囃子の一団に出会うことが出来ました。それぞれの町内で神輿をもっているらしく、順番に道路を通り過ぎていきます。お祭りの由来や歴史もやっぱりあるんだろうな、、、と情熱あるお囃子を見学してきました。
旅程上1時間程度の滞在でしたがそれだけでは伝わってこない魅力がこの街にはあるように感じました。自分たちの住む街も負けていられません。日々、頑張りましょう。

この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。