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【福島県相馬市】どんと祭とは?2026年開催情報や由来を地元工務店が解説

福島県相馬市の冬を彩る伝統行事「どんと祭」

福島県相馬市で毎年1月14日に開催されている「どんと祭」が、2026年も例年通り開催されることが発表されました。

正月飾り・しめ縄・古いお札などを持ち寄り、御神火で焚き上げるこの行事は、1年の無病息災や家内安全を祈る小正月の大切な節目です。

です。

そこで今回は、福島県相馬市の伝統行事であるどんと祭についてご紹介します。

2026年の開催内容やどんと祭の由来などもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

【2026年】福島県相馬市「どんと祭」の開催情報

2026年のどんと祭

2026年に開催される福島県相馬市の「どんと祭」の情報をご紹介します。

 

開催概要

どんと祭の概要は以下の通りです。

  • 開催日:2026年1月14日(水)
  • 受付:9:30~19:00
  • お焚き上げ:19:00~19:30
  • 会場:長友グラウンド特設会場(相馬市)

会場の長友グラウンド内に駐車場があります。

焚き上げ御料は500円以上で、1,000円以上の場合はお神酒がいただけます。

なくなり次第終了なので、早めの参加がおすすめです。

 

当日の主な予定

当日のタイムスケジュールをご紹介します。

  • 相馬太鼓演奏:16:00~
  • 式典:16:15~
  • 火入れ式:17:00~
  • お焚き上げ:17:00~19:30

受付は朝から実施していますが、メインのイベントは夕方から始まります。

正月飾りや古札のお焚き上げのほか、甘酒の振る舞いや飲食の出店も予定です。

 

どんと祭に込められた意味と由来

どんと祭の意味

どんと祭に込められた意味や由来をご紹介します。

 

小正月に行われる「火」の神事

「どんと祭」は小正月に行われる火祭りの一種で、正月に迎えた年神様を炎とともに天へお送りする神事です。

正月飾りやしめ縄にはその年の家族の願いや祈りが込められており、それらを焚き上げることで、新たな1年を清らかな気持ちで迎える意味があります。

この「火」は、単なる燃焼ではなく、穢れを清めて願いを天へ届ける象徴でもあります。

「炎が高く上がるほど、その年は良い年になる」といった言い伝えも地域の中で語り継がれてきました。

 

生活と信仰が結びついた行事

どんと祭は、特別な人だけが関わる神事ではありません。

正月をどのように過ごし、どんな1年を願ったのか、各家庭がそれぞれの想いを持ち参加する行事です。

  • 火にあたると風邪をひかない
  • 焼いた餅を食べると1年間健康でいられる

こうした言い伝えは医学的な効果を期待したものというより、1年の健康をみんなで願い、同じ気持ちを共有するための言葉として受け継がれてきました。

どんと祭は、このような信仰が日常の暮らしの中に自然と溶け込んだ、地域ならではの行事なのです。

 

火を囲むことで生まれる、地域のつながり

どんと祭と地域のつながり

地元工務店の目線で「どんと祭」の魅力をお伝えします。

 

自然と会話が生まれる場所

どんと祭の日、会場では久しぶりに顔を合わせるご近所さんの姿をよく見かけます。

「今年もよろしくお願いします」「寒いですね」そんな何気ない言葉が、火を囲むことで自然と交わされるのです。

普段は忙しく、すれ違うだけの関係でも、同じ炎を見つめる時間があることで、心の距離はぐっと縮まります。

どんと祭は、地域の人と人とをゆるやかにつなぐ“場”なのだと考えています。

 

子どもたちに残る原風景

子どもたちにとって、どんと祭は特別な体験です。

正月飾りが燃えていく様子を不思議そうに見つめたり、大人に教わりながら餅を焼いたりといった、非日常体験を味わうことができます。

そうした記憶は、大人になってからもふとした瞬間によみがえり、「あの町で育った」という実感として心に残ります。

どんと祭などの地域行事は、目には見えない「安心感」や「帰属意識」を育てる大切な役割を担っているはずです。

 

形を変えながら受け継がれる相馬のどんと祭

歴史と共に変化したどんと祭

福島県相馬市のどんと祭は徐々に形を変えながら現在に至ります。

どんと祭の歴史をさかのぼると、この行事自体は江戸時代までには全国的に広まっていたようです。

現在はどのような姿で地域住民に受け継がれているのでしょうか。

 

時代に合わせた工夫と継承

近年は防災や環境への配慮から、どんと祭の実施方法も少しずつ変化しています。

具体的には、次のようなことが取り入れられるようになりました。

  • 開催時間や燃焼時間を短くする
  • 燃やすものや持ち込み物の制限
  • 燃焼後の処理がしっかりと行われる

正月飾りについているビニール製品やお守りのビニールカバー、不燃物などはあらかじめ取り除くこととされています。

このような変化がありつつも、行事そのものがなくならないのは、地域の人々が「続けたい」と願っているからです。

多くの関係者の目立たない作業の積み重ねがあるからこそ、私たちは毎年、当たり前のようにどんと祭を迎えることができます。

 

「当たり前」を守る力

どんと祭などの伝統行事は特別なことが起きる日というよりも、日々の暮らしが無事に続いていることを、あらためて確かめる日なのかもしれません。

  • 1年間大きな事故や病気もなく過ごせたこと
  • 新しい年も変わらずこの町で暮らしていきたいという願い

祭の形は徐々に変化していても、本質となる想いはずっと変わりません。

特別なことはしなくても地域の人たちが同じ場所に集まり、同じ火を囲みながら共有することに、どんと祭の本質があります。

 

どんと祭と「住まい」の深いつながり

住まいに飾られた正月飾り

工務店が考える、どんと祭と「住まい」のつながりについてお伝えします。

 

正月飾りは、家を守るためのもの

どんと祭に持参する正月飾りは、もともと玄関や神棚に飾られ、家族と住まいを守る役割を果たしてきました。

つまり、どんと祭は「家」を起点とした行事でもあるのです。

1年間、家族を見守ってくれた飾りを焚き上げ、感謝と願いを込めて新しい年を迎える。

その流れの中に、日本人の住まいや暮らしを大切にする考え方が表れています。

 

住まいは、地域の中で完成する

家は、建てた瞬間に完成するものではありません。

近所との関わりや地域行事への参加、四季の移ろいなどを体感しながら暮らし続けることで、住まいは少しずつ「その家らしさ」を持つようになります。

どんと祭のような地域行事がある町では、家はただ住むための建物ではなく、地域の人との関係や思い出が積み重なる場所になっていきます。

 

炎を囲むような、あたたかな住まいづくり

暖かい家

冬の寒さを和らげる断熱性、家族が自然と集まるリビング、顔を合わせやすい間取り。

これらは、どんと祭で火を囲む時間と、どこか通じるものがあるはずです。

「人が集い、安心できる場所」であることが、住まいに求められる本質であると私たちは考えます。

 

おわりに

相馬市のどんと祭は、2026年も変わらず地域の人々の祈りを集めます。

地元工務店である「アイリスホーム」は、この町で暮らす人々の生活に寄り添い、安心して長く住み続けられる住まいづくりを大切にしています。

地域の伝統とともに、次の世代へと受け継がれる暮らしを支えていくことこそが、私たちの役割です。

新年が相馬の地で穏やかに、健やかに続いていきますように。

福島県相馬市・南相馬市で家づくりをお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

相馬市の暮らしに関しては、こちらのブログでも解説しております。

・【福島県相馬市】地元工務店が語る「暮らしやすさ」完全ガイド|交通・医療・教育・支援制度まで

・相馬市・南相馬市の地元グルメを楽しむ暮らし|地域密着の工務店が解説

この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。