スタッフブログSTAFF BLOG
HOME > ブログ > スタッフブログ > 設計士が個人的に思う漆喰という素材について

設計士が個人的に思う漆喰という素材について

今年も終わりますね

皆さんこんにちは。師走の気配を思い切り感じるようになってきました。年末に近づくにつれて今年のうちにやっておかなきゃと焦りが出る時期でもあります。あと数日すればクリスマスですし、クリスマスが過ぎれば年越しの準備。この時期は車の事故などが多いので、皆さんどうかお気を付け下さい。どうしても気持ちが早ってしまう時期ですので。

調べると分かること

|調べてみると分かること|
とここまでは漆喰に興味が出てきてスマホで少し調べますと出てくるようなお話です。「漆喰」とか「漆喰 機能」とかで検索すると色々なブログやページがヒットします。調べていくと本漆喰に該当するものは調湿性がそれほどないとか、漆喰風塗り壁だと調湿機能がありますよーなど、一般の方が漆喰にイメージしているものとは別な形のものがあり、勉強になりますよ。
|レビューを見てみるのも良いですね|
シックハウスやカビ、化学物質過敏症によって塗り壁を採用することが前提の方の体験談や検討の記録はプロフェッショナルの側にいるものとして非常に深い部分です。それぞれの仕上げ材料についてポピュラーなクロスを基準として比較している内容のものもありますので、気になる方はそちらを覗いて見るのも良いでしょう。

質感ある素材

|質感、、、職人さんの腕が光る|
では僕なりに何を書くかというと、そういった機能性ではなく僕の漆喰に対する仕上げ材としてのイメージを書きたいと思います。建物の歴史の中で内外壁に不燃を目的に使用されてきたわけですが、長年使用されてきた一番の理由は僕はその質感にあると思っています。あの独特のなめらかな質感。壁一面ごとに職人の手仕事の余韻のようなものがあり、落ち着くオフホワイトやアイボリー系。職人の技術の反映が大きいので、ものすごく手仕事感が出ます。それは、味わいです。
|長年使われてきた魅力ある材料|
純粋に漆喰という仕上げ材自体にある魅力が、長年使い続けられてきた一番の理由ではないでしょうか?漆喰のような塗り壁を湿式、壁紙(クロス)を張った壁を乾式といいます。例えば、今クロスが住宅の主流なのは乾式の壁の方が施工が安易でまた工事にかかる時間が湿式に比べ短いからです。つまり漆喰という味わい深い壁は、料理で言うところの一手間なのです。
|クロスと比べて、、、|
今はクロスにも漆喰風があったりしますので、ただ感じが欲しい方は安価でできる部分もあります。が、質感として求めていくのであれば、漆喰材を何にするかはおいてまずは塗り壁を検討することを強くおすすめします。ただ検討を始めると、やはりメリット・デメリットが目に入りますよね。特に気になるのは塗り壁をやることによってかかるコストと、住んでからのメンテナンス、でしょうか。費用に関しては室内であればクロスと比べると少し高めですね。
|トータルじゃなくポイント別に|
ですが、ワンポイントとしてリビングだけをやるとか、お部屋ごとにやるのを決めればそれほど費用を圧迫せずに済みます。外壁に漆喰をやる場合は主流の窯業系サイディングとの機能性(そこだけは機能性を基本的に追いましょう)で決めるべき。当社でもそうですが、見積を取って差額を検討することを忘れずに行いましょう。
|ウィークポイントは、、、|
ウィークポイントというかメンテナンスの話ですが、一番多いのは細かなヒビ(クラックと言います。)だと思います。どうしても気になる場合は上塗りによる補修も可能ではありますが、ヒビも含めて味わいが深くなっていく、、、一緒に歳を取っていくんだと思う。漆喰はそういう素材だと僕は思います。表面的なヒビはあくまで仕上げ材のヒビなので構造に影響が出ているわけではないこともチェック。
外壁の漆喰施工風景の動画です。コテの音が聞いてて心地よいですね。
https://vimeo.com/307932631
最近ではDIYでの塗り壁をやる方もいて、そのやり方をブログにしている方もいます。家族の思い出作りで、一面だけ家族で塗って、手形を別に作ったりして額にして飾るのも、月並みですけどいいと思うんですよね。

この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。