スタッフブログSTAFF BLOG
HOME > ブログ > スタッフブログ > 平屋はほんとうに地震に強いのか?平屋の耐震性について解説します

平屋はほんとうに地震に強いのか?平屋の耐震性について解説します

家を建てたいとお考えの方の中で、平屋に興味がある方は多いでしょう。
平屋はさまざまな魅力を持っていますが、今回は耐震性について詳しく解説します。
そして、最後には耐震性以外の平屋の魅力についても簡単にご紹介します。
ぜひ家を建てる際の参考にしてください。

白い平屋

 

□構造によって耐震性は違います!

「地震に強い家を建てたいけれど、何に気を付けたら良いのか分からない」
このようにお考えの方は多いのではないでしょうか。
確かに地震が多い日本では、耐震性能に優れた家を建てたいですよね。

地震に強い家を建てるためには、構造にこだわることが非常に重要です。
なぜなら、構造によって耐震性能が異なるからです。
そこでこの章では、構造ごとの耐震性について解説します。

 

【1】鉄骨構造
鉄骨構造の特徴は何といっても耐震性の高さにあります。
また、鉄筋構造は工期が短くて済むこともメリットの1つです。
しかし、熱には弱いので火災に強いとは言えません。

鉄骨にはさまざまな種類があり、建物によって使い分けられています。
戸建て住宅で主に使われているのは、軽量鉄骨という種類です。

 

【2】鉄筋コンクリート構造
鉄筋コンクリート構造は地震の揺れを感じやすいですが、耐震性に優れており、倒壊の危険性が低いのが特徴的です。

また、耐用年数が長いのも安心ですね。
戸建住宅はこれから何十年も住んでいく場所になります。
やはり、メンテナンスの回数を減らせる家の方が便利です。
しかし、鉄筋コンクリート構造は自由に間取りを組みにくいことや工事費が高くなることがデメリットにあります。

 

【3】木造構造
木造住宅で使用されている工法は主に3つに分けられます。

まずは、木造軸組工法です。
古くから日本で親しまれている工法の1つで、耐震性や防火性に優れているのが特徴的です。

続いて、ツーバイフォー工法です。
この工法は、比較的工期が短く済むことが非常に嬉しいポイントです。
しかし、リノベーションでできることは少し限られてしまいます。
そのため、自由に工事をしたいとお考えの方には、おすすめできない場合があります。

 

【4】木造ラーメン工法
SE工法とも呼ばれている工法で、一般的に鉄骨構造や鉄筋構造で使用されるラーメン工法を木材で使用しているので、木造ラーメン工法と言えます。
先にご紹介した2つの木造工法よりも耐震性があることや、自由にリノベーションを行えるようになっている点が非常に嬉しいポイントです。
つまり、木造軸組工法とツーバイフォー工法の良いところを取ったのが木造ラーメン工法と言えるでしょう。

 

以上、構造別の耐震性について解説しました。
木造の家は、耐震性に心配が残るとお考えの方がいらっしゃるかもしれませんが、工法をしっかりと選ぶことで耐震性に優れた家が建てられます。

 

□平屋が耐震性に優れている理由について解説します!

前章では、耐震性に優れた家を建てるために3つの構造について解説しました。
家の構造についての多少理解が深まったことでしょう。

次に、なぜ平屋は地震に強いのかを解説します。
平屋が地震に強い理由は主に2つです。
それは、シンプルな構造と高さがないことです。
以上のポイントについて詳しく解説します。

 

【1】シンプルな構造
2階建ての家や3階建ての家に比べて平屋は耐震性に優れています。
大半の平屋は耐震性に優れている正方形や長方形のシンプルなつくりをしています。
このシンプルな構造のおかげで地震の際に家にかかる力が分散され、倒壊のリスクが抑えられるのです。

また、もしも地震の揺れで家が倒壊しなかったとしても、家にはダメージが蓄積されてしまいます。
そのため、構造体や土台部分にかかる地震の負担を減らせる平屋は、非常に安心に住める丈夫な家と言えるでしょう。

 

【2】建物の高さ
建物は高さがあると地震の揺れが伝わりやすくなります。
そして、建物に加わる負荷が強くなってしまうのです。
高いビルなどで地震が起こると、地震の揺れを感じやすいのと同じです。

一方、平屋は上の階がないので、家が揺れにくいです。
そのため、地震の揺れによる被害が少なくて済みます。
家が倒壊してしまう危険性も自ずと下がりますよね。

 

以上2点の理由から、平屋は優れた耐震性を誇っています。

優れた耐震性能は、平屋が持つ非常に大きなメリットです。
家の安全を守ることは、家族の命を守ることにもつながります。
安心・安全な家を建てたい方は、ぜひ地震に強い平屋をご検討ください。

白い平屋の玄関

 

□地盤と家のバランスを確保することも家の安全のためには重要です!

前章でご紹介したように、平屋は耐震性に優れた構造をしています。
しかし、いくら地震に強い平屋でも、もちろん地盤が弱い土地や建物のバランスが悪い状態では優れた耐震性能を確保できません。
ここでは、これら2つの条件の重要性について解説します。

*平屋における地盤の重要性

地盤を重視しなくては、地震に強い家は建てられません。
最悪の場合、家が倒壊してしまう可能性もあります。
なぜなら、地盤が弱いといくら平屋であっても地震の揺れが住宅全体に伝わりやすいからです。
せっかくの耐震性に優れた平屋の良さが台無しです。

2000年に改訂された建築基準法では、家を建てる際の地盤調査が強制されています。
地盤調査の結果はしっかりと確認しておきましょう。
地盤調査の結果をきちんと加味して最善の策を取ることが何よりも肝心です。

地盤の状態によっては、地盤改良工事が必要でしょう。
プロに相談しながら、対策を考えておきましょう。

地盤を改良する際には下記の工法から選べます。

  • 表層改良工法
  • 柱状改良工法
  • 鋼管杭工法

これら3つの工法から、ご自身が家を建てる土地の条件に合ったものを選びましょう。
ここからは簡単に3つの工法の特徴をご紹介します。

 

【1】表層改良工法
この工法では、地盤部分の土とセメント系の材料を混ぜ合わせることで、地盤強度を強くします。
工期が短く済むのがメリットです。

 

【2】柱状改良工法
この工法では、その名の通り柱を使用します。
固形材を重機で開けた穴に流し込み、その穴に柱状のパーツを差し込みます。
これが地盤の頑丈な支えになってくれることで、地盤を強化できます。

 

【3】鋼管杭工法
この工法では、鋼管を支えとして使用します。
この工法を採用すると、今回ご紹介する工法の中で最も地盤の強化を期待できます。
しかし、戸建ての家に使用する例はあまり多くありません。

 

以上、地盤改良工事の種類をご紹介しました。
予算などを見比べながら、工法を選んでくださいね。

 

*平屋におけるバランスの重要性

先程解説したように、平屋が耐震性に優れている理由の1つはシンプルな構造にあります。
正方形や長方形などの地震の揺れによる負荷を分散できる構造で、地震に強い家を実現しているのです。

しかし、いくらシンプルな構造をしていても、バランスが取れていない家は地震に弱いです。
例えば、耐久壁の配置のバランスが取れていない場合は、いくら平屋であっても倒壊の危険性が高くなります。
間取りや構造について十分に検討したうえで、バランスの取れた平屋を建てましょう。

以上、地震に強い平屋を建てるためのポイントをご紹介しました。
この章でご紹介したように、家を建てる土地の地盤と家のバランスにこだわることは地震に強い家を建てるために非常に重要です。
平屋のメリットである優れた耐震性を発揮できるように、ぜひ上記でご紹介した点を意識してくださいね。

 

 

□耐震性以外の平屋の魅力的なポイントとは?

ここまでの章では、平屋の耐震性について解説してきました。
しかし、平屋の魅力は耐震性だけにとどまりません。
最後に、耐震性以外の平屋の魅力についてご紹介します。

 

【1】家族とのコミュニケーションが取りやすい
平屋は階が分かれていないことから、家族がどこにいるのか把握しやすいです。
また、家族の顔を見る機会も増えるので、コミュニケーションが取りやすいというメリットがあります。

小さなお子様や介護が必要なお年寄りの方がいらっしゃるご家庭では、家族の様子を確認しやすいこのメリットは非常に嬉しいポイントですよね。
また、思春期で会話が少なくなりがちなお子様がいらっしゃる場合でも、顔を合わせやすいのはありがたいポイントでしょう。
家族とのコミュニケーションを大切にしたい方や家族の様子を確認したい方は、ぜひ平屋をご検討ください。

 

【2】効率的な動線を確保しやすい
平屋は階が分かれていないことから、階段を上ることがありませんよね。
これは、家事をする時などに非常にありがたいです。
効率的な家事動線を実現してくれるのです。

例えば、平屋ではベランダが上の階にある家に比べて、洗濯機からベランダまでの移動を短縮できます。
毎日する家事の時間を効率的に行えるのは、非常に嬉しいポイントですね。
また、重い荷物を持って階段を上ることがないので、特にご年配の方や小さなお子様がいらっしゃるご家庭には嬉しいポイントです。

 

【3】費用が安く済む
家を建てる際にかかる費用の中には、足場の費用が含まれます。
これは高いところで作業をする際に必要な設備のことです。

しかし、平屋の場合は家自体の高さがないので、この足場が必要ないことが多いです。
また、建材が少なく済むのも費用が安くなる理由の1つです。
2階、3階部分がないので、当然使う建材は少なく済みます。

 

以上、3つが耐震性以外の平屋の魅力です。
ここでは、平屋が非常に魅力的な建物であることをご理解いただけたと思います。

 

□まとめ

今回は、平屋の耐震性や平屋の魅力的なポイントについて解説しました。
本稿で平屋の魅力が伝えられたら幸いです。
また、何か家づくりに関するご質問などがございましたら、お気軽に当社までご連絡ください。

この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。