子供部屋は子供が家にいる間の限られた時間しか使わない空間です。
しかし、成長期の子供が過ごすとても大切な空間でもあります。
そのため、子供部屋の広さに対する親の意見は様々です。
- 10年くらいしか使わないのだからコンパクトでいい
- 友達を呼んで遊べるような広さを確保してあげたい
あなたの家には何畳の子供部屋が必要でしょうか?
今回は、4.5畳と6畳の子供部屋のメリット・デメリットを解説し、それぞれに必要なクローゼットの広さも考えます。
4.5畳の子供部屋【家具は置けるが広くはない】
収納を含まない4.5畳の子供部屋は、一般的にはコンパクトなサイズと言われることが多いです。
しかし、最近はリビングに学習スペースを作ったり、家族共通の収納を充実させた間取りが人気のため、コンパクトな子供部屋の需要が高まりつつあります。
4.5畳の子供部屋は、ベッドと勉強机などの基本的な家具は置くことができます。
しかし、家具で部屋の大半は埋まり、広々と遊ぶスぺ-スはありません。
どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
4.5畳の子供部屋のメリット
4.5畳の子供部屋のメリットを紹介します。
【子供部屋がコンパクトなら他の空間を広くできる】
子供部屋をコンパクトにすれば、家族で過ごす空間を広くすることができます。
例えば、元々は6畳の子供部屋2つを考えていたが、結果的に4.5畳の子供部屋にしたケースを考えてみましょう。
- 6畳×2部屋=12畳
- 4.5畳×2部屋=9畳
6畳の子供部屋を4.5畳にすることで3畳のゆとりが生まれます。
その3畳で家族共有のワークスペースや収納を作ってもいいでしょう。
また、3畳分の面積を削ることで、建築費用の削減にもつながりますね。
【子供がリビングで過ごす空間が長くなる】
子供がリビングで過ごす時間を増やすために、あえて子供部屋の居心地を悪くするという考え方もあります。
自分の部屋が窮屈でリビングの方が居心地が良いなら、子供は自然とリビングで過ごす時間が長くなります。
階段途中のスキップフロアや半個室のワークスペースなどがあれば、中高生になってもその空間で勉強ができますよね。
子供と家で過ごす時間を増やしたいなら、子供部屋は最小限の広さにして、家族の共有スペースを充実させましょう。
【自分の家の子供部屋が友達の溜まり場になりにくい】
子供が連れてくる友達を見たいという方もいますが、気を遣うからあまり連れて来てほしくないという意見もあります。
自分の家を子供達の溜まり場にしたくないという方は、4.5畳の子供部屋がぴったりです。
特に子供が中高生になってから友達を連れてくる機会が多いと、家でくつろぎにくくなってしまいますよね。
リビング階段の間取りを採用した場合、子供の友達に家の中やくつろぐ姿を見られてしまいます。
物理的に大人数で過ごすことが難しい部屋を作れば、子供の溜まり場になることはありません。
4.5畳の子供部屋のデメリットと対策
4.5畳の子供部屋のデメリットと対策を紹介します。
【窓や扉のレイアウトを考えないと家具が置けないことも】
一般的に4.5畳の子供部屋でも、ベッドと勉強机などを置くことは可能です。
しかし、窓や扉のレイアウトによっては、家具が配置できないこともあるため注意してください。
例えば、子供部屋に掃き出しの大きな窓を採用すると、壁の面積が少なくなって家具を配置しづらいです。
子供部屋から外へ出入りすることはないので、腰高の窓を採用して窓前にベッドや机を置けるようにしましょう。
また、子供部屋側に開くドアを採用した場合、家具と干渉してしまうことがあります。
クローゼットの折れ戸なども同様です。
このような失敗を避けるために、事前に家具の大きさや配置を設計士に伝えて、図面に落とし込んでもらうことをおすすめします。
【子供が成長するにつれて物が置ききれなくなる】
4.5畳の子供部屋は、子供が小さい頃は問題なく過ごせることがほとんどです。
しかし、成長するにつれて物が増えてくるため、狭いと感じるようになります。
特に中高生になると洋服や趣味のもの、部活用品などが増えてきて置き場がなくなります。
子供部屋に物がしまいきれなくなると、リビングや玄関などに置きっぱなしにしがちです。
4.5畳の子供部屋にするならば、家全体の収納量を多めに設計しておくといいでしょう。
4.5畳の子供部屋に適したクローゼットの広さ
4.5畳の子供部屋におすすめなクローゼットの広さは1~1.25畳です。
洋服や学校のものなどをしまうなら、1畳のクローゼットで十分に収まります。
本やおもちゃなどをしまうような収納棚を置けない場合は、0.25畳の造作棚を追加するといいでしょう。
0.25畳の棚とは、幅が約80cmで奥行きが約40cmくらいの広さのことです。
奥行が深すぎない方が、本やおもちゃなどを整理整頓しやすいので部屋をきれいに保ちやすいです。
下の画像の左側の棚のような、棚の高さを自由に変えられる可動棚タイプがいいですね。
ちなみにこちらの棚は奥行が60cmくらいあります。
おもちゃなどをボックスに入れてしまうなら、このくらいの奥行があった方が使い勝手が良いです。
逆に、ファミリークローゼットがある場合や、学校の道具を子供部屋以外に収納できるのなら、子供部屋のクローゼットは1畳以下でも良いと思います。
間取りに合わせて子供部屋の収納量を選んでみてくださいね。
6畳の子供部屋【家具を置いてもある程度のスペースが確保できる】
クローゼットを除いて6畳の子供部屋は1番人気のある広さです。
そして、採用してから「もう少し狭くても良かった」と感じる方が多い広さでもあります。
6畳の広さがあればベッドと机を置いても余裕があり、友達が来てもゆったりと遊ぶことができます。
では、6畳の子供部屋のメリット・デメリット、おすすめのクローゼットの広さをチェックしましょう。
6畳の子供部屋のメリット
6畳の子供部屋を採用するメリットをお伝えします。
【友達が遊びに来ても窮屈な思いをさせない】
友達が遊びに来ても、狭い部屋だと窮屈ですよね。
部屋が狭いと遊ぶ内容が限られてしまったり、居心地が悪いと感じさせてしまうこともあるでしょう。
6畳の子供部屋ならゆとりがあるため、友達が集まるときは座卓を出して遊んだり宿題したりできます。
子供の過ごしやすさを1番に考えるなら、6畳の子供部屋がおすすめです。
【後から家具やインテリアを買い足せるだけのゆとりがある】
子供の成長と共に物が増えていきますよね。
収納棚などを買い足す家庭も多いですが、6畳の子供部屋なら追加で家具を置くだけのゆとりがあります。
ピアノなどの楽器を始めたときも、子供部屋に置くことができればリビングなどが狭くなることはありません。
また、子供が大きくなってテレビやソファを買うときにも、対応できる広さでしょう。
子供が使うものは子供部屋の中に収めたいという方は、広めな子供部屋がおすすめです。
6畳の子供部屋のデメリットと対策
6畳の子供部屋のデメリットと対策をお伝えします。
【子供が子供部屋にこもりがちになる可能性がある】
子供部屋の家具や設備などが充実していて居心地が良いと、子供が部屋にこもりがちになる可能性があります。
大きくなってみないとわからないですが、狭い部屋に比べると広い部屋の方が子供がこもる割合は高いです。
広い子供部屋を採用するときは、家族と顔を合わすタイミングが増えるような間取りにすると良いでしょう。
例えば、リビング階段を採用すれば、朝や学校帰りは必ず顔を合わすことができます。
あえて子供部屋のある2階にトイレを設けなければ、トイレを使うときに1階に降りてくるため様子を確認できます。
夫婦の暮らしやすさを優先した上で、子供とコミュニケーションを取りやすい間取りを考えてみましょう。
【子供が家を出た後の使い道がないともったいない】
子供が家を出た後に、子供部屋の使い道がないという家庭も多いですよね。
孫を連れて帰って来たときの寝泊り部屋に残しておいたとしても、使う機会は限られてしまいます。
将来は趣味スペースなどで子供部屋を使う予定があるのなら、6畳などの広めな空間を設計しても良いでしょう。
または、平屋で階段の上り下りが必要ないなら、広めな子供部屋でも使い道は広がります。
しかし、使い道がなさそうなら、4.5畳くらいのコンパクトな空間にすることをおすすめします。
6畳の子供部屋に適したクローゼットの広さ
6畳の子供部屋におすすめなクローゼットの広さは0.5~1畳です。
0.5畳のあれば洋服は十分に収納できますし、収納量が足りなかったとしても収納ケースを買い足して置くだけのスペースはあります。
造り付けのクローゼットや収納は最小限にしておいて、子供の成長に合わせて収納を買い足してカスタマイズしても良いでしょう。
また、ファミリークローゼットなどがあるから、子供部屋にはクローゼットを作らないという家庭もあります。
子供部屋以外の収納スペースを考慮しながら、クローゼットの広さを決めてくださいね。
【おわりに】
最近では、クローゼットを含めて6畳以下の子供部屋が人気です。
リビングカウンターやファミリークローゼットなど、家族共有のスペースの採用率が上がった点が理由の1つでしょう。
また、将来的な子供部屋の活用頻度を考えて、コンパクトな空間に設計する家庭も多いです。
家を建てるのは夫婦ですし、その家に長く住むのは夫婦2人で子供ではありません。
子供が過ごしやすい家を建てるのも大切ですが、まずは自分たちの暮らしやすさを優先して間取りを考えてみてくださいね。
アイリスホームでは、建てるときだけでなく将来のことも考えた間取りの提案を行っています。
子供部屋に限らず様々な空間でちょっとした工夫をすることで、どんな世代の人も住みやすい家を建てることが可能です。
相馬市・南相馬市で家づくりをお考えの方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。