新築の注文住宅にロフトを取り入れたいと考える方もいるでしょう。
秘密基地のような空間は、子供からも大人気の空間です。
しかし、ロフトを作ったけど全然使っていないと後悔している方もいます。
せっかくお金をかけてロフトを採用しても、無駄なスペースになってしまうともったいないですよね。
今回は、ロフトのメリット・デメリットや後悔しないロフトの作り方を徹底解説します。
ロフトとは
ロフトとは屋根裏を利用して作った空間のことです。
直下の空間と専用のハシゴでつないで行き来することができます。
建築基準法が認めるロフトは、天井高が1.4m以下、床面積が直下の階の1/2未満である空間です。
1階の小屋裏にロフトがあっても、条件を満たしていれば建築基準法上では平屋扱いになります。
2階以上の建物の場合も同様です。
ただし、ロフトの天井高が1.4m以上や1/2以上の床面積がある場合は、1つの階として認められるため注意しましょう。
ロフトの使い道
ロフトはさまざまな使い道があります。
- 子供の遊び場
- 趣味スペース
- 寝る場所
- シアタールーム
- 収納
背の低い子供なら、140cm以下の天井高のロフトでも窮屈感を感じにくいです。
大人が使う場合は、座って楽しむ趣味や映画鑑賞などで使うことをおすすめします。
他にもさまざまな使い道があるため、自分に合った用途を考えてみましょう。
小屋裏収納との違い
ロフトと似たような空間を「小屋裏収納」と呼ぶことがあります。
両者の違いはどこにあるのでしょうか。
建築基準法の扱いは、ロフトも小屋裏収納も「小屋裏物置等」という名前で呼ばれるため、両者に差はありません。
人が過ごすための空間ではなく、物置と扱われていることがわかります。
一般的な認識による「ロフト」と「小屋裏収納」の違いは、直下の空間とつながっているかという点でしょう。
ロフトは吹き抜けなどで他の空間とつながっていて、より開放感のあるスペースというイメージです。
対して、小屋裏収納は収納に特化しているため、閉鎖的な空間に作られることが多いです。
こちらの事例のように天井と小屋裏空間が仕切られている場合は、小屋裏収納と呼ばれるケースが多いです。
ただし、両者に明確な違いはありません。
図面上に、ロフトか小屋裏収納と記載されていたら、天井高1.4m以下の空間ができると認識しておきましょう。
新築住宅にロフトがあるメリット
新築住宅にロフトがあるメリットを紹介します。
空間を有効活用できる
ロフトを作ることで、人が過ごせるスペースや収納を増やすことができます。
コンパクトな家や空間を無駄なく使いたい場合に、ロフトはおすすめでしょう。
床面積に算入されないため節税になる
建築基準法上でロフトと認められた空間は、床面積に算入されません。
そのため、広いロフトがあっても固定資産税が上がることはないため、お得に空間を広げることができます。
他の空間と緩やかにつながるため使い勝手が良い
ロフトと直下の空間を吹き抜けなどでつなげると、開放的で家族の様子がわかりやすい空間を作ることができます。
対して、直下の階から目線は届きにくいため、プライベート空間としても使い勝手が良いです。
家族の存在を感じつつ、自分の時間を楽しみたい方にぴったりでしょう。
新築住宅にロフトがあるデメリット
新築住宅にロフトがあるデメリットを紹介します。
熱がこもりやすい
ロフトは屋根から近く、熱がこもりやすい空間です。
また、暖かい空気は上昇する特性があるため、夏場のロフトは高温になります。
暑さが原因でロフトを使わなくなったという家庭も少なくありません。
冷房器具を設置するなどして、快適に過ごせるような工夫を行いましょう。
上り下りが面倒くさい
ロフトはハシゴで上り下りを行うため、荷物の出し入れがしにくいです。
また、上り下りが面倒くさくなって段々使わなくなったという意見もあります。
空間に余裕があるなら、1階とフラットにつながる趣味部屋や納戸を作った方が後悔しないかもしれません。
費用や使い勝手を考えながら、ロフトの採用を考えてみてくださいね。
後悔しないロフトの作り方
後悔しないロフトの作り方を紹介します。
①用途を明確にする
ロフトを作るなら、使い道を明確にしましょう。
用途によって広さや形状、必要な設備などが大きく異なります。
- シアタールーム:スクリーンと人との距離を検討し、家族が座れるだけの広さを確保する
- 就寝スペース:布団を敷ける広さと、落下の危険性のない形状を考慮する
- 収納:ものが出し入れがしやすいように奥行が深すぎない空間を作る
このように、用途によって広さなどを考えることができますよね。
ロフトを何となく作ると使わない空間になる可能性が高いです。
暮らしを具体的にイメージしながら、ロフトが本当に必要なのか考えましょう。
②面積は6畳前後がおすすめ
ロフトの面積は6畳前後がおすすめです。
もちろん使い方によってベストな面積は異なります。
しかし、6畳あれば趣味部屋や就寝スペースとしても使えますし、収納場所としても十分な広さです。
天井が低いロフトは、通常の部屋と比べて狭さを感じやすいです。
家具なども置く場合は、少し広めの面積を確保しておくことをおすすめします。
③子供部屋や寝室などの空間に隣接させる
ロフトを採用するおすすめな空間は子供部屋や寝室です。
コンパクトな子供部屋にロフトを採用すれば、就寝スペースとして使うことができます。
また、ロフトの程よい閉塞感で「秘密基地」のような空間が出来上がるので、遊び場としても活躍するでしょう。
寝室は、趣味部屋や夫婦のシアタールームなどの空間におすすめです。
子供が就寝した後でも寝室内のロフトなら音が気になりにくく、ゆったりとくつろぐことができます。
家族全員の共有スペースにしたいなら、リビングや2階ホールに隣接した空間もおすすめです。
それぞれが好きなタイミングで使えるため、友人などとも過ごせる第2のリビングのようなスぺ-スとしても使うことができます。
用途や使う人に合わせて、ベストなロフトの配置を考えてみてくださいね。
④コンセントや窓などの設備も検討する
ロフトを作るならコンセントや窓などの設備も検討しましょう。
コンセントがあれば掃除機がかけられたり、スマホの充電やサーキュレーターを置いたりもできます。
テレビやエアコン用のコンセントは、一般的なものとは異なるため注意が必要です。
また、換気や明るさを考えて窓を施工するケースもあります。
窓があれば昼間の電気が必要なく、春・秋は窓を開けて温度調整ができるため便利です。
ただし、窓があると熱の出入りが多くなるため、断熱性を高めたい場合は窓の採用を避けてください。
夜しか使わなかったり収納として使ったりする場合も、窓はなくして換気扇を付けてもいいでしょう。
⑤固定階段だと上り下りがしやすい
空間に余裕があるなら、ロフトはハシゴよりも固定階段をおすすめします。
固定階段なら子供でも上り下りしやすく、安全性も高いです。
また、両手がふさがっていても上り下りできるため、荷物の出し入れもしやすくなります。
ただし、自治体によっては「ロフトは取り外しができるハシゴをつけること」と定めているケースもあります。
固定階段が付けられないなら、ロフトはいらないと考える方もいますよね。
自分が建てる自治体は、固定階段の設置が可能なのか事前に確認しましょう。
⑥天井が低いため照明の明るさに注意する
ロフトは通常の部屋と比べて天井との距離が近いです。
そのため、畳数に合わせて照明計画を立ててしまうと、眩しくて居心地が悪い空間になります。
調光機能がついた照明なども検討し、明るさを調整できるようにすると良いでしょう。
【おわりに】
ロフトは床面積を増やさずに、空間を広げられるスペースです。
趣味部屋や遊び場、収納など使い道も幅広く、さまざまな用途で活用することができるでしょう。
しかし、実際は窮屈さや使い勝手の悪さを感じて、徐々に使わなくなるケースも少なくありません。
家づくりのときから用途を明確にして、使いやすい広さや設備を取り入れたロフトを作ってくださいね。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った間取りのご提案をしています。
ロフトを作るか迷っている方も、ぜひお気軽にご相談ください。
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