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変形地の家づくり|間取りのポイントと外構による土地活用を紹介

変形地を活かした間取りで暮らしやすい家づくりを!

土地探しから家づくりを始める場合、「理想の建物を建てられる敷地に出会いたい!」と考えますよね。

一般的に四角形の整形地を希望する方は多く、変形地は変わった形状をしている土地のため、検討する前から候補に外してしまう方も多いのではないでしょうか。

しかし、変形地でも工夫次第では住み心地の良い建物を建てることは可能です。

 

今回は、変形地に対する建物や外構の工夫やアイデアを紹介します。

土地探しに苦戦している方や変形地を購入すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

変形地とは

変形地とは、きれいな四角形ではない変わった形をした土地のことです。

次のような形状の敷地を指します。

 

  • 縦長・細長の土地(うなぎの寝床)
  • 旗竿地
  • 三角形の土地
  • 台形の土地
  • 傾斜地
  • 3~4方向を道路で囲まれた土地

 

上記に当てはまらなくても、建物が少し建てにくいような珍しい形をした土地は変形地です。

変形地のメリット・デメリットを確認しましょう。

 

変形地のメリット

変形地のメリットを紹介します。

 

  • 土地の価格が安い
  • 四角形の土地と比べてゆっくり検討しやすい
  • 設計次第では個性的な家を建てられる

 

変形地は土地の価格が相場よりも安く設定されているケースが多く、建物にお金をかけることができます。

また、変形地は候補から外す方もいるので、競争率が低く時間をかけて検討できるケースも。

人気のエリアで土地探しをしているなら、変形地も候補に入れて検討してみてもいいでしょう。

設計力の高い住宅会社に依頼することで、個性的でおしゃれな外観や間取りに仕上げることも可能です。

 

変形地のデメリット

変形地のデメリットを紹介します。

 

  • 設計の難易度が上がる
  • 建築費用が高くなりやすい
  • 希望する坪数の家や駐車スペースが確保できないケースも
  • 規格住宅メインの住宅会社には断られる可能性がある

 

変形地に建物を建てる場合、土地を活かした設計をする必要があるため、設計の難易度が上がります。

住宅会社によっては建築を断られたり、他の土地をおすすめされたりするでしょう。

また、特殊な構造や間取りを採用することで、建築費用が高くなるケースも少なくありません。

 

変形地を活かす間取りづくりのポイント

変形地を活かした間取りを作るポイントを紹介します。

 

【細長い土地】動線を考えた空間の配置を

ウナギの寝床と呼ばれる、縦や横に細長い土地は動線を考えて空間を配置しましょう。

なぜなら、土地の形状に合わせて建物も細長くなるため、空間の端から端までが長くなってしまうからです。

 

具体的な失敗例を紹介します。

縦長の建物で1番手前に玄関、奥に水回りを配置した場合、朝の準備や帰宅後の動線が悪くなります。

朝、洗面所での準備が終わったら、長い廊下を通って玄関まで行くのは時間の無駄です。

また、子供が泥だらけで帰宅しても、すべての空間を通ってから脱衣所まで行かなければなりません。

 

この場合の対策を紹介します。

寝室や子供部屋などのプライベートな空間をなるべく奥側に配置し、LDK・玄関・水回りなどの行き来の多い空間を手前側に配置することです。

敷地によっては、玄関位置を一番手前でなく中心に近い場所に配置してもいいでしょう。

生活をする上で頻繁に行き来する空間を考えながら、動線に配慮した間取りを採用してくださいね。

 

【旗竿地】吹き抜けで日当たりの確保を

旗竿地とは、道路と接している部分の土地が細い通路のようになっていて、その先に建物が建築できるくらいの敷地がある土地の事です。

旗竿地の土地は、前面に建物が建っているケースが多いため、日当たりがあまり良くないケースも少なくありません。

ただし、日当たりが悪いからと諦める必要はなく、間取りの工夫を行って明るい家にする方法を考えましょう。

 

具体的には、次のような方法があります。

 

  • 吹き抜け×高窓を採用する
  • 高さのある窓にする
  • 二階リビングにする
  • 軒を深くしすぎない

 

二階建てなら吹き抜け、平屋なら勾配天井を採用して天井高を上げ、高い位置に窓を採用しましょう。

窓の位置を高くすることで、日差しを取り込みやすいです。

高窓を採用しなくても、2.4~2.7mくらいのハイサッシと呼ばれる高い窓にするだけでも、室内は明るくなります。

その他にも、日差しがたっぷり入る二階リビングにする方法も効果的です。

 

また、軒の深さにも注意しましょう。

軒とは外壁から飛び出している屋根のことで、軒が深すぎると日差しを必要以上に遮ってしまうことも。

特に平屋を建てる場合は、二階建てと比べて前面の建物の影響を受けやすいため注意しましょう。

 

【三角形・台形の土地】細かな凹凸をつけて敷地の形状に沿わせる

三角形や台形の土地は、建物の形状を工夫しないと敷地のデッドスペースが多くなってしまいます。

そのため、建物に細かな凹凸を付けて土地の形状に沿った間取りを作りましょう。

建物の壁を斜めに設計する方法もありますが、家具が配置しにくかったり空間が狭く感じたりするケースも。

設計士と相談しながら、暮らしやすく無駄のない間取りを考えてみてくださいね。

 

【傾斜地】見晴らしの良さを活かして大きな窓を採用

傾斜地とは、斜めになっている土地のことを指します。

道路が坂になっていて、土地も坂の勾配に合わせて傾斜が付いているケースが多いです。

敷地が斜めの状態では建物が建てられないため、建築部分は地盤をならしてから建築する方法が一般的です。

 

傾斜地は、前面の建物よりも高い位置に建っているため、日当たりや眺望の良さが魅力です。

そのため、見晴らしの良い方角にLDKを配置したり、大きな窓を付けたりした間取りをおすすめします。

室内にいながら景色を楽しめる、開放的な住まいに仕上げることができるでしょう。

大きな窓からデッキに出られるようにして、アウトドアリビングを楽しめる間取りも素敵です。

 

【道路に囲まれている土地】ロの字型の間取りで中庭を作る

2方向が道路に接している角地は比較的よくある土地ですが、中には3~4方向が道路に囲まれている土地もあります。

どの方向からも敷地に入れるため、間取りの自由度は高いですが、プライバシー面ではデメリットも。

周りの視線が気になったり、防犯対策を強化したりする必要があります。

 

道路に囲まれている土地でおすすめなのが、ロの字型の間取りです。

建物をロの字型にして中庭を作ることで、外から見えないプライベートな住まいを建てることができます。

大きな窓が建物の外周面につくことがないため、防犯面でも安心です。

また、中庭から道路へは行けない間取りなら、子供やペットが誤って道路に飛び出す心配もありません。

 

外構の工夫によるデッドスペースの活用方法

建物の工夫だけではカバーできない変形地のデッドスペースは、外構によって無駄なく使いましょう。

それぞれの敷地に合わせたデッドスペースの活用方法を紹介します。

 

【細長の土地】建物の中心に庭を作ってプライベートな空間に

細長の土地は、土地の端にスペースが余りやすいです。

その結果、駐車スペースから玄関まで続く長いアプローチなどができてしまうことも。

建物形状を「コの字型」や「L字型」にして、凹みに中庭を作る方法をおすすめします。

中庭なら、室内のさまざまな空間からアクセスしやすく、外からの目線も気になりません。

人目を気にせず洗濯物を干したり、子供やペットとプライベートな庭で遊んだりと、活用の幅が広がります。

 

【旗竿地】細長い部分を駐車スペースに

旗竿地は、道路と接している細長い通路のスペースが無駄になりがちです。

建物へ入るまでの通り道にしか使わないと、もったいないですよね。

そこで、通路のスペースを駐車場として活用しましょう。

細長い敷地内で駐車場を完結できれば、奥の広いスペースは建物と庭をゆったりと設計できます。

幅3~4mの通路なら縦列、幅5~6mの通路なら並列駐車も可能です。

 

【三角形・台形の土地】鋭角のスペースは設備機器置き場やデッキに

三角形や台形の土地は、敷地の端にできる鋭角のスペースが無駄になりやすいです。

そのような空間は広いスペースが必要ない、設備機器置き場にすることをおすすめします。

エコキュートやエアコンの室外機はメンテンナンスの頻度が低いため、故障時に交換できるスペースがあればコンパクトな場所に置いても問題ありません。

 

また、南側や道路から目立つ部分の鋭角のスペースは、比較的自由に形状を決められる花壇やデッキを施工しても良いでしょう。

敷地と建物の形状、方角などを考慮しながら、空間を無駄なく活かせる方法を考えてみてくださいね。

 

【傾斜地】坂のある芝敷きの庭を作る

傾斜地になっている土地は、駐車スペースと建物を建てる敷地で段差をつけ、それぞれを整地するケースが多いです。

階段やスロープを施工して、駐車場と建物間を行き来できるようなアプローチを仕上げます。

庭は建物側・駐車場側どちらにも作ることはできますが、おすすめなのは段差を利用してすべり台のようにする方法です。

全体を芝で仕上げれば天然のすべり台ができますし、予算に余裕があれば安全性の高いすべり台を設置しても良いでしょう。

遊び心のある庭に仕上げたい方におすすめな方法です。

 

【道路に囲まれている土地】複数の方角から道路へ行ける外構に

道路に囲まれている土地は、敷地の形状が整っていればデッドスペースはできにくいため、対策は必要ありません。

使い勝手を良くするなら、複数の方角から道路へ行けるような外構計画を立てると良いでしょう。

玄関・勝手口・ガレージ・自転車置き場などを、バラバラの方角に配置する場合は、複数のアプローチがあると便利です。

使い方を考えながら、敷地へのアプローチを考えてみてくださいね。

 

【おわりに】

変形地は住宅を建てにくいと思われがちですが、工夫次第では個性的で使いやすい住まいに仕上げることが可能です。

土地に費用がかかりにくい分、建物にお金を掛けることができます。

また、変形地も候補にいれれば、人気のエリアでも条件に合う土地に出会えるかもしれません。

それぞれの敷地の特徴やデメリットを理解し、そこを活かせるような建築を行ってくださいね。

 

アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。

敷地を最大限に活かせる住まいのご提案を行っておりますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。

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この記事を書いた人

三階 真紀

間取り・外観・内観イメージなどCADを操り自由自在に作成します。 社内の仕事を多岐にわたりこなすパワフルウーマン。北海道生まれだという説もある◎