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スキップフロアはやめたほうがいい?特徴やメリット・デメリットをご紹介!

近年、スキップフロアを導入する住宅が増えてきています。
スキップフロアは、自由な設計が魅力の注文住宅との相性も良く、柔軟な発想で空間を有効活用できます。
しかし、まだまだ導入されている住宅はそれほど多いわけではありません。
そのため、「イメージが湧きづらい」「やめたほうがいいのかな」といった疑問や不安をお持ちの方も少なくないでしょう。

そこで今回は、スキップフロアの特徴やメリット・デメリット、失敗しないためのポイントなどをご紹介します。
ぜひ、家づくりの参考にしてみてください。

 

□スキップフロアとは?

スキップフロアとは、複数の高さのフロアが1つの階層に設けられた設計を指します。
それぞれのフロアごとに床の高さが異なるため、天井の高さも異なるといった特徴があります。
「ステップフロア」と呼ばれることもあり、1つの空間に高さの異なるスペースが生まれるため、視覚的なアクセントにもなります。

スキップフロアに似たものとして、「中二階」「ロフト」「半地下」が挙げられます。

中二階は、建物の1階と2階の間に設けられた空間を指します。
大まかに言うとスキップフロアと同じですが、平屋や2階以上に設ける場合は中二階とは呼ばれません。

ロフトは、建築基準法上はスキップフロアと同じ扱いです。
ただし、ロフトは主に収納目的であり、最上階に配置され、階段ではなくはしごなどで上がるつくりになっているケースが多いです。

半地下は半分地下に埋まっている形で配置されたスキップフロアです。

スキップフロア

 

□スキップフロアのメリットとは?

メリットとしては、主に3つが挙げられます。

【1】収納力が高い
スキップフロアを設けることで空間が広がり、収納できる量が増えます。
また、段差部分や階段部分に引き出しを設けることで、スペースを無駄なく最大限活用できます。

【2】空間が広く見える
段差によって上下に空間が広がるため、平坦な空間に比べて広く見えます。
また、空間の広がりによって、日光を家中に取り入れやすくなることや家族の気配を感じられるようになることもメリットと言えます。

【3】2階建てでも3階建てのような感覚を味わえる
土地によっては、建物の高さを制限する「高さ制限」が設けられている場合があります。
そのような土地では、3階建てを建築できないケースがあります。
そういった場合でも、スキップフロアを導入することでまるで3階建てのような空間づくりが可能です。

 

□スキップフロアのデメリットとは?

デメリットとしては、主に3つが挙げられます。

 

【1】空調が効きづらい
1つの空間が広くなるため、その分冷暖房の効きは悪くなってしまいがちです。
「南側の部屋の暖められた空気が伝わってきて、どこにいても暑い」
「暖房で暖めた空気が上に逃げてしまい、1階が寒い」

このような声も少なくありません。
夏の暑さや冬の寒さに対して、適切な対策を施すことが求められるでしょう。

 

【2】階段が増える
間取りの特性上、どうしても段差や階段が多くなってしまいます。
間取りによっては、危険だと感じたり、家の中の移動で疲れたりしてしまう可能性もあります。
また、年齢を重ねるにつれて、階段での移動が大変になる可能性があることも忘れてはいけません。

 

【3】掃除が大変になる
室内に段差や階段が多くなることは、掃除の手間が増えることにも繋がります。
段差があるとお掃除ロボットが使えなくなるため、自分で掃除する必要があります。
また、掃除機を持って段差を上り下りすることや、天井が低いフロアで掃除することが大変だと感じる声も多いようです。

 

□スキップフロアはやめたほうがいい?

スキップフロアを導入するかどうかを考える際には、実際にあった後悔の声を聞くことも大切です。
実際に後悔した人の例を知ることで、「ここに気をつければデメリットを解消できるな」などとより具体的に検討できます。
では、どのような後悔の声が上がっているのでしょうか。
以下でその例をご紹介します。

  • 階段に手すりをつけなかったせいで、上り下りが不安
  • 段差が多くて掃除機を持ち上げないといけないため、コードレスのものにわざわざ買い替えた
  • コンセントの位置や数が悪く、掃除でフロアを移動する際にコンセントを差し替えるのが面倒
  • 冬場の1階がとても寒くなるため、床暖房にすれば良かった
  • キッチンの匂いが家中に広がってしまう
  • 間取り図を見たときに、理解が難しかった
  • 段差をもっと高くして、座れるようにすれば良かった
  • 動線が複雑で、ほとんど行かないスペースができてしまった

このように、スキップフロアではさまざまな後悔をお持ちの方がいるようです。
これらの後悔の多くはスキップフロア自体の問題というよりも、家の間取りや設計の問題であると言えます。
そのため、工夫次第で対策できるものも多くあります。

 

例えば、手すりの設置に関しては、前もって知っていれば対策できます。
コンセントの位置や数、床暖房、段差を座れるようにすることなども同様です。

 

掃除機に関しては、すでにコードレスタイプを持っている方であれば問題にはならないでしょう。
一般的な住宅であってもコードレスタイプの掃除機は便利であるため、スキップフロアを検討しているのであれば、早めにコードレスに買い替えてしまうのも1つの手です。

このように、良い面ばかりでなく「後悔した」というマイナスの面に目を向けることも、スキップフロアのある快適な家づくりには必要と言えます。

 

□スキップフロアの失敗を避けるためのポイントとは?

スキップフロアでの失敗を避けるためには、より意識すべき重要なポイントが2つあります。

 

1つは、「なんとなくオシャレだから」という理由だけで導入しないことです。
スキップフロアは見た目が現代的でオシャレという印象を受けやすいですが、そこだけを見て取り入れると後悔するかもしれません。
段差が多い構造であるため、バリアフリーとは正反対とも言えます。
建築コストも高くなるため、取り入れる際には、デメリットを補えるだけのメリットがあるかどうかをじっくりと検討する必要があります。

例えば、狭小地であるためスペースが限られており、スキップフロアなどで空間を有効活用する必要がある場合や傾斜地を有効活用したいといった方にはスキップフロアがおすすめです。
上記のような明確な目的がある場合には、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
また、老後のリスクについて理解した上で取り入れれば、「失敗した」と感じることは少ないでしょう。

 

もう1つの意識すべきポイントは、実績のある会社に依頼することです。
スキップフロアは一般的な住宅に比べて、複雑な構造になります。
そのため、慣れていない会社の場合、慣れている会社に比べると使いづらいつくりになってしまう可能性は高くなると言えるでしょう。

また、自治体によって建築基準法の解釈が異なることにも注意が必要です。
2階建ての建物にスキップフロアをつくったつもりが、建築基準法の解釈が異なるために、3階建てと見なされてしまうケースもあります。
そのような予想外のトラブルも起こりうるため、実績のある会社に依頼するのが安全でしょう。

さらに、素人が図面を見ただけでは、間取りや構造を理解することが難しい場合も多いです。
そのため、3Dのイメージや模型で説明してくれる会社を選ぶといったことも失敗を避けるコツの1つです。

 

□どのようなケースがスキップフロアに向いている?

立地や建物によって、構造としての特性を十分に活かせる「スキップフロアが向いているケース」というものがあります。
ここでは、3つのケースを紹介します。

 

【1】土地に高低差がある
家を建てる土地に高低差がある場合、つまり、傾斜地になっている場合は、スキップフロアとの相性が良いと言えます。
従来の施工方法ではうまく活用できない土地でも、スキップフロアであれば高低差を有効活用できるからです。

 

【2】狭小地である
スペースが限られた狭小地では、空間を無駄なく活かす工夫が求められます。
そのような土地において、スキップフロアの導入は有効な手段の1つです。

狭小地の住宅は、高さのある建物になりがちです。
そのような建物では、高さの異なるフロアを設けることで上下の空間を無駄なく、かつスタイリッシュに利用できます。
また、吹き抜けのようなつくりにすることで、開放感も演出できます。

 

【3】平屋
平屋でも、スキップフロアはおすすめです。
平屋は、横に長いシンプルな印象になりがちです。

そこで、高さの異なるフロアをいくつか設けることによって縦の広がりが生まれ、空間が広く見えたり、開放感を演出できたりします。
デザインの面でも優れているため、単調なイメージになりがちな平屋にメリハリを生み出し、オシャレな雰囲気を作り出せます。

このように、相性の良い土地や建物と組み合わせることで、スキップフロアの魅力や長所を最大限に活かせます。
傾斜地や狭小地では、何かしらの工夫が必要になるのは間違いありません。
その際、ぜひスキップフロアを選択肢の1つに加えてみてください。
きっと住み良い住宅を実現できるでしょう。

 

□まとめ

今回は、スキップフロアの特徴やメリット・デメリット、後悔や失敗を避けるポイントについて解説しました。
また、スキップフロアの導入が向いているケースについても解説しました。
スキップフロアには、さまざまなメリットがある一方でデメリットもゼロではありません。

このような設備を導入する際は、メリット・デメリットをよく見比べて検討することが肝心です。
また、起こりうる失敗例を把握して対策することが重要です。

当社では、家族全員で長く安心して暮らせる家づくりを行っております。
新築をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。