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新築に和室は必要か?使い道から考える採用すべき家庭を紹介

和室はすべての新築住宅に必要なわけではない!暮らし方に合わせて採用しよう

和室とは床に畳が敷かれた個室のことです。

伝統的な日本家屋では和室があるのが当たり前ですが、現代の住宅では和室の必要性が検討されるようになりました。

とはいえ、畳敷きにはフローリングにはない良さがあり、まだまだ人気の空間です。

 

あなたの家にとって和室は採用すべき空間なのでしょうか。

使い方やメリット・デメリットから、必要性を考えてみてくださいね。

 

和室のメリット

和室のメリットを紹介します。

 

床に座ったり寝そべったりしてくつろげる

畳はクッション性があるため、身体に負担がかかりにくい床材です。

そのため、床に直接座ったり寝そべったりできます。

長時間座って作業したいときや、ゴロゴロしたいときなどに使い勝手の良さを感じるでしょう。

赤ちゃんや高齢の方の身体にも優しいためおすすめです。

 

い草の香りでリラックスできる

い草にはフィトンという成分が含まれており、リラックス効果が期待できます。

匂いを嗅いでいると、まるで森林浴をしているような気分になるでしょう。

また、和室にいるとどこか懐かしく感じて、落ち着くと感じる方もいますよね。

い草の匂いや肌触りが好きという意見も根強く残っています。

 

洋室に合うデザイン性のある畳もある

和のテイストの和室がLDKとマッチしないと思う方もいるはずです。

しかし、最近では洋風なデザインの畳も多くあります。

縁がなく正方形の樹脂や和紙の畳は、カラーバリエーションも多くて洋風のLDKと相性抜群です。

こちらは黒っぽい畳を採用したモダンテイストの和室です。

洋風なLDKともマッチしたかっこいい空間に仕上がっています。

デザイン性が気になる方は、和室に取り入れる素材を工夫してみてくださいね。

 

和室のデメリット

和室のデメリットを紹介します。

 

手入れに手間がかかる

い草の畳は水に弱く、カビやダニが発生しやすいです。

フローリングと違って水拭きができなかったり、掃除機をかけるときも畳の目の方向を気にしたりしなければなりません。

また、い草が切れてしまって先端が表面に出てしまうとケガの原因になるため、定期的な確認やカットが必要です。

このようなデメリットを知ると「和室は手入れに手間がかかるから採用したくない」と考える方もいます。

 

ただし、最近では水拭きできるカビやダニに強い樹脂畳などが販売されています。

摩擦などに対する耐久性も高いため、樹脂畳を採用する家庭は多いです。

「畳=い草」にこだわらず、暮らしに合った素材の畳を選んでみてくださいね。

 

洋室と比べて費用がかかることもある

一般的に和室は洋室と比べて費用が高いです。

本格な和室を作る場合、構造体を見せる真壁造りにしたり、砂壁や板張り天井にしたりして意匠性を出します。

これらを採用した本格和室は、フローリングやクロスで仕上げる洋室と比較すると、かなり高い費用がかかります。

 

ただし、現代では洋室の床を畳にするだけでも、和室と呼ばれるようになりました。

畳み敷きの部屋は、普通の洋室の費用とほとんど変わりません。

金額の増加が気になる方は、床を畳にしただけのモダンな和室を選んでみてくださいね。

 

他の空間が狭くなったり圧迫感が出たりする

和室の空間を広くすると、他の空間が狭くなります。

長い時間を過ごすLDKのスペースが狭くなってしまうと、和室を作ったことを後悔するかもしれません。

 

また、リビングと和室を隣り合わせにすると、和室のドアが圧迫感を与える可能性があります。

間取りによっては、ドアを閉めたときにリビングが狭く感じることもあるでしょう。

小上がりの和室にした場合も同様です。

他の空間とのバランスやつながりを考えて、和室を採用しましょう。

 

使い方から考える!新築住宅に和室を採用すべき家庭

▷施工事例|casa carina(カーサ カリーナ)

和室は用途が多く、使い勝手の良い空間です。和室の使い方から、採用すべき家庭を考えてみましょう。

 

客間として使いたい

和室は格式の高い空間に仕上げることができるため、客間として使いたい方も多いですよね。

友達が遊びに来たときはリビングでもいいが、両親や親戚などが来たときは和室に通したいという意見もあります。

また、来客が泊まるときにも、和室なら畳の上に布団を敷くことができます。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 来客をしっかりともてなしたい
  • 両親や友人が頻繁に泊まりに来る

 

子供の遊び場に

和室は床が柔らかい畳なので、子供の遊び場にも適しています。

転倒してもケガをしにくく安心です。

また、おもちゃなどが勢いよく床に落ちても傷つきにくい点もメリットでしょう。

急な来客時も扉を閉めてしまえば、おもちゃが広がっていても隠すことができて便利です。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • LDKでおもちゃを広げたくない
  • 床を傷つけずに遊んでほしい

 

ちょっとした仮眠スペースに

和室は仮眠や休憩スペースにもぴったりです。

ソファでも横になることはできますが、ゴロゴロするだけの広さはありませんよね。

和室ならある程度の広さが確保できるため、子供と一緒にお昼寝をすることもできます。

布団などがしまえる収納をつけて、気軽に休めるスペースにしましょう。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 気軽に横に慣れるくつろぎスペースが欲しい
  • ベビーベッドは買わずに和室で子供を寝かせたい

 

趣味スペースとして使う

趣味の内容によっては、和室が適しているケースもあります。

例えば、茶道や華道などの和の趣味はもちろん、読書や音楽鑑賞などにも和室はぴったりです。

畳の匂いや肌触りによってリラックスした気持ちで趣味を楽しめます。

和室とリビングを隣接させれば、家族の様子を感じながら趣味を楽しむことも可能です。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 和室でやりたいことがたくさんある
  • リビングのそばで集中できる空間を作りたい

 

室内干し・洗濯物を畳む場所として

和室は家事スペースとしても活用できます。

例えば、和室に室内物干しを採用して洗濯物を干すことも可能です。

来客時は扉を閉めれば洗濯物を見られる心配もありません。

ただし、い草は湿気に弱いので樹脂製の畳を選ぶなどの配慮をしましょう。

 

また、和室なら長時間座っていても足が痛くなりにくいため、アイロンがけや洗濯物畳もしやすいです。

隣で子供を遊ばせたり寝かせたりしながら、家事を進めることもできますね。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 家事と子育てを両立させてスムーズに進めたい
  • ランドリールームはいらないが室内干しスペースは欲しい

 

テレワークの場として

和室をテレワークの場として活用することもできます。

家族全員が使いやすい空間なので、子供の勉強スペースとしても活用できるでしょう。

デスクで作業する会社や学校とは違い、床に座ってリラックスした状態で仕事ができます。

収納をつけて、それぞれの資料や道具をしまえるようにすると使い勝手も良いですね。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 床に座って落ち着いて作業をしたい
  • 子供の様子を見ながらテレワークをしたい

 

将来の寝室として

若い頃は2階の寝室を使い、高齢になったら1階の和室を寝室にしたいという方も多いです。

階段を上るのが辛くなってきたときに、1階に寝室があるのは魅力的ですよね。

また、将来的には親が同居して、和室を寝室に使うケースもよくあります。

 

ただし、足腰が痛かったり介護が必要になったりした場合、布団よりもベッドの方が適していることもあります。

和室にベッドを置くと畳が傷んでしまうため、あまりおすすめしません。

将来の寝室はフローリングの方が良いと考えるなら、若い頃は置き畳などを活用して和室を作ると良いでしょう。

 

【こんな家庭に和室はおすすめ】

  • 2階に寝室があり将来まで使えるか不安
  • 将来的に親が同居する可能性がある

 

個室の和室だけでなくオープンな畳スペースも検討してみよう

和室は畳が敷かれた個室の空間ですが、最近は仕切りのない畳スペースも人気があります。

畳スペースは他の空間と区切りなく接しているため、圧迫感や閉塞感が生まれません。

 

こちらはリビングを畳敷きにした事例です。

▷施工事例|S-1様邸 | SIMPLE NOTE 

カーペットやラグを敷かなくてもゆったりとくつろぐことができます。

また、ダイニングテーブル周りを小上がりの畳にして、畳ダイニングにする方法もおすすめです。

 

扉のない畳スペースなら、リビングに隣接させても圧迫感がありません。

壁を最小限にすることで、LDKと一体感が生まれます。

コンパクトなリビングを広く見せたいときにも、おすすめしたい手法です。

 

小上がりの畳スペースにすれば、扉が無くてもLDKとは別の空間のように仕上がります。

高めの小上がりにすれば、畳の下のスペースを収納として有効活用することもできます。

 

間取りや和室の用途によっては、扉のない畳コーナーの方が使いやすいケースもあります。

生活スタイルを考えながら、自分に合った空間を選びましょう。

 

【おわりに】

和室は使い勝手の良い空間ですが、すべての家庭に採用すべきという訳ではありません。

畳よりもフローリングの方が過ごしやすい方もいるでしょう。

また、オープンな畳コーナーの方が生活スタイルに合っている場合もありますからね。

自分の理想とする暮らし方や、他の空間との広さのバランスを考えて、和室を採用するか決めましょう。

 

また、最近ではフローリングに敷く「置き畳」を入居後に採用する方もいます。

簡単に置いたり外したりできるため、洋室・和室どちらの良さも体感することができるでしょう。

和室の採用を迷っている方は、検討してみてくださいね。

 

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この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。