注文住宅を検討していると「エコカラット」という名前を耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
エコカラットとはタイルの一種で、LIXILが開発・販売している商品の1つです。
最大の特徴は、デザイン性の高さだけでなく、さまざまな機能性も持ち合わせている点でしょう。
エコカラットには、空気を吸放出する穴がたくさんあるため、湿気や臭いなどを吸着してくれるのです。
今回はエコカラットの機能性を解説し、メリット・デメリットを紹介します。
採用すべき空間もお伝えしますので、ぜひマイホームに取り入れてみてくださいね。
エコカラットが持つ3つの機能性
エコカラットの機能性を紹介します。
調湿機能
エコカラットには調湿機能が備わっています。
たくさんの穴がある多孔質層が湿気を吸着・放出する仕組みです。
LIXILが行った実験では珪藻土の5〜6倍、調湿壁紙の25倍以上の調湿機能が証明されました。
エコカラットによって室内の湿気を調整することで、様々なメリットがあります。
- カビ・ダニ発生の抑制になる
- 室内結露が起こりにくい
- 湿気が多い空間でもジメジメを感じにくい
- 過乾燥が防げてお肌に良い
- 室内干しの乾きがやや早くなる
さまざまな面で効果が期待できるでしょう。
参考資料:LIXIL | エコカラット | 調湿機能で、もっと快適 ー 技術情報・試験データ
脱臭機能
エコカラットの多孔質層は臭いも吸着します。
LIXILの実験によって、次のような悪臭を和らげることができることが証明されました。
- トイレ臭
- 生ごみの腐敗臭
- タバコ臭
- ペット臭
珪藻土や調湿壁紙と比較して、かなり短時間で臭いを低減できるという結果が出ています。
タバコを吸う家族やペットがいるなら、採用を検討してみても良いでしょう。
参考資料:LIXIL | エコカラット | においを、ぱっと脱臭 ー 技術情報・試験データ
有害物質の吸着・低減
エコカラットは、有害物質を吸着し低減させる効果もあります。
シックハウス症候群の原因にもなる、ホルムアルデヒドやトルエンを低減させることができるという実験結果が出ています。
もちろんエコカラット自体にも、ホルムアルデヒドなどの有害物質はまったく含まれていません。
身体に優しい家を建てたい方にとって、エコカラットはぴったりな内装材でしょう。
参考資料:LIXIL | エコカラット | 有害物質を、ぐっと低減 ー 技術情報・試験データ
エコカラットのメリット
エコカラットのメリットを紹介します。
デザイン性の高い部屋になる
エコカラットはデザイン性にもかなり力を入れています。
木目調・石目調のようなデザインも豊富で、陶器やモザイクタイルに近い見た目のものもあります。
カラー展開も多いため、内装に合ったお気に入りのエコカラットを見つけることができるでしょう。
また、飾ると1枚の絵になるような、デザインパッケージも販売されています。
どのようにエコカラットをレイアウトすべきか分からない方や、おしゃれな絵画を探している方にもおすすめです。
室内の空気環境が良くなる
エコカラットには、調湿・脱臭・有害物質低減の3つの機能があるため、室内の空気環境が良い家を作ることができます。
珪藻土などの自然素材よりも高い効果が期待できる点も魅力的です。
マイホームは人生の中で1番長く過ごす空間と言っても過言ではありません。
身体のことを考えて、自宅にエコカラットを取り入れてみてくださいね。
水拭きできてお手入れがしやすい
エコカラットは水拭きができる点もメリットです。
エコカラットの表面は超微細構造なので、湿気は通すが水や汚れはほとんど通さないという特徴があります。
そのため、水分が付いてしまってもすぐ拭き取ればきれいな状態を保つことができます。
エコカラットと近い機能性を持つ珪藻土は水拭きができないので、お手入れのしにくさから採用を諦める方もいるでしょう。
エコカラットなら、水拭きをしても高い機能性を保持できるため、長い間きれいな状態を楽しめます。
エコカラットのデメリット
エコカラットのデメリットを紹介します。
クロスと比べて費用がかかる
エコカラットは7,900円/㎡以上の商品です。
施工費もかかるため、住宅会社の標準仕様のクロスに比べると大きな費用追加になるでしょう。
特に、施工面積が大きな場合は注意が必要です。
住宅会社にお願いして費用を明確にしてもらってから、採用を検討してくださいね。
広い面積に施工しないと効果が期待できない
エコカラットにはさまざまな効果があるとお伝えしましたが、施工範囲が少なすぎるとあまり効果が期待できません。
実際にLIXILのホームページにも、次のような記載があります。
部屋の調湿効果を発揮する面積の目安として、部屋の床面積の1/4以上の壁面積への施工をおすすめしています。
使用範囲 |
リビング |
寝室 |
子供部屋 |
洗面所 |
トイレ |
12畳 |
8畳 |
6畳 |
2畳 |
1畳 |
|
施工面積の目安 |
4~6㎡ |
3~4㎡ |
2~3㎡ |
1~2㎡ |
1㎡ |
引用元:「エコカラットプラス」が調湿効果を発揮するのに必要な壁の面積 – LIXIL | Q&A (よくあるお問い合わせ)
特に、LDKなどの広い空間に施工する場合は、効果が感じにくい場合がありますので理解しておきましょう。
硬いものをぶつけると割れる可能性がある
エコカラットは一般的なタイルと似た焼き物ですが、割れやすいという特徴を持っています。
硬いものが当たると割れたり欠けたりする可能性があります。
無意識の内にものをぶつけやすい腰高よりも低い位置には施工しないなどの工夫をしましょう。
洋服やカーテンなどが引っかかることがある
エコカラットの種類によっては、表面がザラザラしているものや凹凸がついたデザインのものがあります。
そのため、洋服やカーテンなどの布製品が引っかかってしまい、傷んでしまうことも。
カーテンのそばや人が良く通る狭い廊下などに施工する場合は、生活しながら注意しなければなりません。
釘や画鋲が打てなくなる
エコカラットの上から釘などを打つことは禁止されています。
無理矢理打つとエコカラットが割れてしまいますのでやめましょう。
エコカラットの壁に壁掛けテレビが施工されている事例があります。
しかし、実際には壁掛けテレビの金具を取り付ける部分には、エコカラットは施工しておらず下地材が入っています。
リビングの壁に、エコカラットと壁掛けテレビの両方を施工したい場合は、早い段階で設計士に伝えてくださいね。
また、エコカラットはある程度の硬さがあるため、画鋲を挿すことはできません。
カレンダーや絵などを飾ることは不可能ですので注意しましょう。
どこがおすすめ?エコカラットを採用すべき空間5選
エコカラットを施工するのにおすすめな空間を紹介します。
LDK
エコカラットのデザイン性を最大限に活かしたいなら、LDKの壁への施工がおすすめです。
テレビ裏の壁などの広い面積が確保できる場所に施工すれば、迫力のあるおしゃれな空間に仕上がります。
LDKは日々の生活臭やペットの臭い等が気になる空間なので、機能面でもメリットを感じやすいでしょう。
玄関
「家の顔」とも言われる玄関にも、エコカラットの採用をおすすめします。
来客にも見える位置にエコカラットを施工することで、おしゃれな家というイメージを与えることができるでしょう。
また、玄関の気になる靴の臭いや湿気にも効果が期待できます。
トイレ
エコカラットをトイレのアクセントとして採用しても良いでしょう。
トイレ1畳に対して1㎡の施工面積が推奨されているため、他の空間に施工するよりも安価で取り入れられます。
脱臭効果も期待できるため快適な空間を作ることが可能です。
コンパクトな空間なので、圧迫感を感じにくいような色・柄のエコカラットを取り入れましょう。
洗面脱衣所
洗面脱衣所は湿気が多い空間なので、エコカラットとの相性が良いです。
特に、湿気の多い時期や室内干しをしているタイミングなどで、調湿効果が期待できるでしょう。
造作洗面台などと組み合わせることで、おしゃれな空間に仕上げることが可能です。
寝室
寝室にもエコカラットはおすすめです。
上質な睡眠を取るためにも、空気環境を整えてくれるエコカラットはぴったりと言えるでしょう。
木目調などの柔らかなデザインを選ぶことで、視覚的にもリラックスできる空間を作ることが可能です。
【おわりに】
エコカラットはデザイン性と機能性どちらも優れた内装建材です。
お手入れもしやすいため、珪藻土などと比較している方にとっても大きなメリットですよね。
おしゃれにしたい部屋や空気環境を整えたい空間に、ぜひ取り入れてみてください。
ただし、部屋の広さに合わせて施工範囲を決めないと、効果を感じにくいという注意点もあります。
住宅会社に相談しながら、適切な施工場所や範囲を決めましょう。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
エコカラットの採用も可能ですので、気になる方はぜひお気軽にご相談ください。
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