ビルトインガレージがある平屋の間取りは人気があります。
単純に「ワンフロアな暮らしを送りたい!」という方が採用するケースもありますが、平屋のガレージハウスならではの魅力を感じて検討する方も少なくありません。
そこで今回は、ビルトインガレージがある平屋のメリットや間取りづくりのコツをご紹介します。
30坪・バイク用・中庭付きなどの施工事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ビルトインガレージ(インナーガレージ)とは
ビルトインガレージとは、建物と一体化したガレージのことで、インナーガレージと呼ばれることもあります。
屋外に出なくても「居住スペース」と「ガレージ」を行き来できる点が、一般的なガレージとの1番の違いです。
ビルトインガレージのメリット
平屋・二階建てに共通するビルトインガレージのメリットをご紹介します
- 愛車をいたずらや盗難から守ることができる
- 雨風や雹、砂ぼこりなどが愛車にかからない
- 紫外線によるボディの劣化を防ぐことができる
- 雨に濡れずに乗り降りできる
- 居住スペースへの動線を短くできる
- メンテナンスがしやすい
- 内装・外観のデザイン性が高まる
ビルトインガレージは、愛車・ご家族どちらにとっても多くのメリットがあります。
そのため、車好きの方はもちろんのこと、利便性などが理由でビルトインガレージを採用するご家族も少なくありません。
ビルトインガレージのデメリット
ビルトインガレージのデメリットも理解しておきましょう。
- 耐震性が確保しにくい
- エンジン音やシャッター音が気になる
- 排気ガスが気になる
- 建築費が高くなる
- 居住スペースを圧迫するケースがある
ビルトインガレージは、音や排気ガスの問題や耐震性などのデメリットがあります。
ただし、新築時の工夫によって対応可能ですので、依頼先の住宅会社にどのような対策をしているのか確認することが大切です。
また、ビルトインガレージは通常の居住スペースと仕上げが異なるため、工事内容によっては建築費用が割高になります。
ビルトインガレージを採用すると、予算や敷地の関係で居住スペースが狭くなる可能性もあるため、慎重に検討しましょう。
平屋のビルトインガレージだけの魅力とは
平屋のビルトインガレージならではのメリットや魅力をご紹介します。
耐震性確保の難易度が下がる
ワンフロアの平屋は、二階建て以上のガレージハウスと比べて耐震性確保の難易度が下がります。
なぜなら、上階からの荷重がないため、柱や壁の位置・量を調整して大空間・大開口をつくりやすいからです。
広々としたビルトインガレージがある、耐震性の高い建物を建てたいなら、平屋の住まいをおすすめします。
真横の部屋のみ音対策をすればいい
居住スペースと一体になったビルトインガレージは、隣や真上の部屋に振動や音が伝わることがあります。
エンジンやシャッターの大きな音が早朝や深夜に響き、寝ているご家族が起きてしまうケースも。
平屋の場合、上の部屋はありませんので真横の部屋のみ対策をすればいいということになります。
ビルトインガレージは玄関・シューズクロークなどと隣り合わせに配置するケースが多いため、音の対策がしやすいです。
防音材や遮音材を使う場合にも、隣接する居室との間だけ施工すればいいので、費用を抑えやすい点もメリットでしょう。
さまざまな空間への動線づくりがしやすい
平屋のビルトインガレージは、さまざまな空間への動線づくりがしやすい点もメリットとして挙げられます。
ワンフロアにすべての空間がある平屋は、ガレージから趣味部屋・クローゼット・洗面脱衣所など好きなスペースとの動線を確保することが可能です。
一般的には二階にあるような空間でも、平屋ならビルトインガレージと隣接させることができるため、間取りの自由度が高まります。
平屋のビルトインガレージならではの注意点はあるのか
平屋のビルトインガレージを作る上で注意すべきポイントを解説します。
より広い敷地が必要
二階建てのガレージハウスと比べて、平屋はより広い敷地が必要です。
敷地の面積や形状によっては、ビルトインガレージ付きの平屋の採用が難しいケースも。
住宅会社に土地探しからサポートしてもらい、理想のビルトインガレージがある平屋が採用できる土地を選びましょう。
暮らしやすい動線を考える必要がある
平屋はワンフロアの面積が広いため、端から端の空間同士の動線が長くなることが一般的です。
例えば、ガレージとクローゼットを端と端に配置した場合、アウターや帽子を忘れたときに取りに戻るのが手間に感じるケースも。
ガレージと洗面脱衣所が遠いと、お出かけ前や帰宅後のルーティーンが効率的にできず、不便かもしれません。
平屋のビルトインガレージを採用するなら、より具体的な生活イメージを持って間取りを考えることが大切です。
【ビルトインガレージがある平屋】4つの間取りづくりのコツ
ビルトインガレージがある平屋を暮らしやすくするための、間取りづくりのコツを解説します。
①ビルトインガレージに隣接する空間を検討する
音によるストレスを軽減させるために、ビルトインガレージに隣接させる空間を検討しましょう。
玄関やシューズクローク、水回りなどの音が気になりにくい空間をおすすめします。
深夜や早朝に過ごすことが少ないLDKなども、意外と音トラブルが発生しにくくです。
ガレージとの間に窓をつければ、リビングから愛車を眺めることができます。
寝室やお子さまの部屋などと隣接する場合は、遮音材を入れるなどの対策をしましょう。
また、ガレージと居住スペースをつなぐドアや窓は、防音性が高いものがおすすめです。
②効率的な動線を考える
ビルトインガレージからの動線が長くなりやすい平屋は、効率的な動線を考えることが大切です。
どのようなタイミングでガレージを使うのかを考え、その前後の行動を予測しましょう。
例えば、朝の身支度を整えて最後にクローゼットで着替え、そのまま家を出るなら次の動線が便利かもしれません。
- 洗面脱衣所→クローゼット→シューズクローク→ビルトインガレージ
買い出した荷物の運び込みを楽にしたいなら、キッチンやパントリーが近くにあると良いですよね。
このように、具体的な暮らしのルーティーンをイメージして、動線を検討することがポイントです。
③中庭・居住スペース・ガレージのつながりをつくる
せっかくワンフロアの平屋を採用するなら、様々な空間とビルトインガレージのつながりをつくりましょう。
例えば、コの字やロの字の平屋にすれば、中庭・居住スペース・ガレージの3つの空間を行き来できる間取りづくりが可能です。
リビングと中庭、そしてガレージを使ってバーベキューやおうちキャンプをするなど、暮らしの幅も広がります。
④駐車以外のビルトインガレージの用途を考える
平屋のビルトインガレージを建てることで、居住スペースや敷地にゆとりがなくなるケースもあるでしょう。
その場合は、ビルトインガレージを駐車以外の用途でも使えるようにすることがポイントです。
具体例をご紹介します。
- ガレージ内にデスクやチェアを置けるようにして趣味部屋にする
- 棚を造作して納戸や物置代わりに使う
- 自転車や三輪車なども一緒に置く
土間収納や物置のスペースが取れなかった場合、ガレージを少しだけ広めに設計することで、収納量を確保することが可能です。
趣味スペースやアウトドアリビングなど様々な活用方法がありますので、ライフスタイルに合わせて検討しましょう。
ビルトインガレージがある平屋の間取り実例
ビルトインガレージがある平屋の間取り実例をご紹介します。
デザイン性や便利な動線などをチェックしてみてくださいね。
【約50坪・車1台用ガレージ・中庭】4LDKの平屋
鮮やかな水色の塗り壁がおしゃれなガレージハウスです。
横長の建物は存在感があり、木製外壁やガレージシャッターが良いアクセントになっています。
広々としたガレージは、居住スペースへと直接つながる便利な動線もつくりました。
メンテナンスのときなどに使えるように、ビルトインガレージの中にはコンセントも完備しています。
ビルトインガレージにあるドアを進むと、玄関横のシューズクロークへつながります。
ウォークスルータイプのシューズクロークなので、わざわざ玄関へ行かなくても直接リビングに行けて便利です。
ロの字型の平屋の中心には中庭があり、その周りをぐるりと居住スペースが囲みます。
中庭はプライバシー性が高いため、人目を気にせずに屋外で過ごせるだけでなく、カーテンのいらない生活が実現できる点も魅力的です。
【約30坪・バイクガレージ・中庭】3LDKの平屋
グレーの塗り壁がスタイリッシュな平屋の外観です。
一見すると、ガレージがあるようには思えませんよね。
実は建物の南側にシャッターを施工しました。
道路からシャッターを見えなくすることで、シンプルな外観に仕上げられるだけでなく、ガレージの存在に気付きにくいため盗難リスクも軽減することが可能です。
車と比べて小回りが利きやすいバイクガレージならではのアイデアです。
ガレージと中庭の間には大きな引違窓があり、フラットにつながります。
窓を開ければ一体の空間として使える利便性の高い空間です。
ビルトインガレージには扉もついていて、シューズクロークにもつながります。
屋外・中庭・シューズクロークと、ガレージから3つの動線がある便利な間取りです。
ロの字型の建物のため、LDKからも中庭に出ることができます。
カーテンのない暮らしが実現できるため、中庭を介してリビングから愛車を眺めることが可能です。
まとめ
ビルトインガレージがある住まいは、平屋にすることで耐震性や音対策ができます。
また、中庭や居住スペースと接するように配置することで、ビルトインガレージが室内外をつなぐ役割を果たすメリットも。
平屋とビルトインガレージ両方の施工実績が豊富な住宅会社に相談し、理想の暮らしを送れるビルトインガレージ付きの平屋を建てましょう。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
こだわりのビルトインガレージがある平屋を建てたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。