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木造住宅には湿気対策が必要不可欠な理由|具体的な湿気対策9選

湿気対策された木造住宅で快適に暮らそう!

木造住宅を建てるなら、湿気に強い家を建てる必要があります。

なぜなら、木造住宅は他の構造と比べて木材を使う箇所が多く、構造体も木によって作られているからです。

木が湿気の多い場所に置いておくと傷んでしまうように、建物も常に湿度が高い環境だと劣化してしまいます。

 

今回は、木造住宅に湿気対策が必要不可欠な理由と具体的な対策をお伝えします。

木造以外の構造でも木は使われていますので、他の構造を検討している方もぜひ参考にしてみてくださいね。

 

なぜ木造住宅には湿気対策が必要なのか

木造住宅は湿気が天敵と言われています。

なぜなら、湿気によって建物の耐久性に大きく影響が出るからです。

 

例えば、壁内が常に高い湿度の場合、構造体にカビが生えたり腐ったりする可能性があります。

構造体が腐ってしまうと強度は格段に落ちるため、地震などの大きな揺れが起きたときに甚大な被害を受ける可能性があるのです。

 

また、湿気が高いとシロアリの被害を受ける可能性も高まります。

シロアリは暗所で湿度が高い場所を好み、70%から80%の湿度の状態が1番最適な環境です。

夏場や梅雨時期は、湿度が上がりやすいため注意しなければなりません。

最近では、冬場でも加湿器や冷暖房器具によって暖かくて湿度が保たれている家が多いですよね。

そのため、シロアリは1年中活発に生息してしまうのです。

シロアリは木造住宅の構造材を食べるため、建物の強度に大きく影響を及ぼします。

 

このように、湿気が多い家は構造体のカビの発生や腐朽、シロアリ被害などの様々な危険性があります。

木造住宅で長く安全に暮らすためには、湿気対策が必要不可欠なのです。

 

建物に湿気が溜まる6つの原因

建物に湿気が溜まる6つの原因を紹介します。

 

①温度差で発生する結露

温度差によって発生する結露によって、建物に湿気が溜まってしまいます。

例えば、冬場の外は寒いのに家の中は暖かいと、窓に水滴が付きますよね。

この現象を結露と言います。

結露は窓でしか見たことないと感じる方もいるかもしれませんが、温度差があれば壁の表面や壁内にも発生します。

 

②洗濯物や浴室からの水蒸気

生活する中で発生する主蒸気も、建物に湿気が溜まる原因になります。

料理や入浴中、干している洗濯物など、さまざまな空間で水蒸気が発生しています。

加湿器や植物から発生する水蒸気なども、すべて湿気が溜まる原因です。

建物が乾燥しているときには適切な湿度に戻すために蒸気が必要ですが、湿気が多い時期に蒸気が発生すると建物に悪影響を及ぼします。

 

③外気から取り込まれる湿気

外の湿気が建物内に入り込むこともあります。

窓を閉めていても建物には少なからず隙間があるため、湿気が入り込んでしまうのです。

特に、暑い夏や梅雨時期は湿度が高く、家の中は換気していても外気が入り込むと家に湿気が溜まってしまします。

建物内は換気できていると思っても、いつの間にか湿度が上がっている可能性もあるため、注意しなければなりません。

 

④地中に含まれる水分

基礎面の防湿対策を行っていないと、地中に含まれる水分が建物内に侵入してしまいます。

土台が乗る部分だけに基礎を施工する布基礎の場合、地面の水分がそのまま建物に伝わってしまうため危険です。

地面に近い土台などの構造体に影響が出る可能性があります。

対策は後ほど紹介しますので、チェックしてみてくださいね。

 

⑤屋根や外壁からの雨漏り

屋根や外壁からの雨漏りで、建物内に水分が侵入することもあります。

軽度の雨漏りは気付きにくいため危険です。

 

⑥住宅設備などの水漏れ

外部からでなく、建物内部でも水漏れを起こして住宅に被害を及ぼすこともあります。

浴室やキッチン、洗面台などの配管が劣化して水漏れする可能性があるからです。

発見が遅れると建物に大きな被害を与えるため、注意しなければなりません。

 

木造住宅を湿気から守る対策9選

木造住宅を湿気から守るための対策を9個紹介します。

 

①風通しの良い位置に窓を配置する

風通しを考えて窓を配置し、換気できるような環境を整えましょう。

採風が確保できた家なら、天気の良い日に窓を開けて空気を入れ替えることができます。

ただし、湿気が多い季節は逆効果になることもあるため、冬場やカラっとした晴れの日に換気してくださいね。

 

②高性能の換気設備を取り入れる

性能の高い換気設備を取り入れることも、湿気対策に役立ちます。

外気をそのまま取り込まず、機械の力で空気を循環させる第一種換気がおすすめです。

中には、調湿してから室内に給気してくれる高性能な換気設備もあります。

室内の湿度を抑えることができるため、湿気対策として役に立つでしょう。

 

③結露しにくい断熱・気密性の高い家を建てる

結露しにくい家を建てるには、断熱・気密性能の高い家を建てることが大切です。

断熱材やサッシの性能を高め、結露の発生を防ぎましょう。

また、気密性を高めることによって、外気の影響を受けにくい建物を建てることができます。

住宅会社の断熱・気密性能を良く理解して、安心できる結露対策をしている会社でマイホームを建ててくださいね。

 

▷おすすめコラム:住宅の断熱性を高めるためには窓の断熱が重要!断熱効果や窓の種類をご紹介!

▷おすすめコラム:気密性の高い家はメリットばかりではない?デメリットと対策を解説

 

④壁内や屋根に通気層を作る

壁や屋根の内部に湿気が溜まってしまったら、構造体に悪影響を及ぼします。

そのため、壁内や屋根に通気層を作って、空気や湿気の入れ替えを行いましょう。

木造住宅を扱うほとんどの住宅会社は、この通気層を設けて壁内結露を対策しています。

ほんの数cmの通気層ですが、この空間があることで壁内や屋根の環境は大きく異なります。

自分の検討している会社では、どのように通気層を作っているか確認してみてくださいね。

 

⑤ベタ基礎や防湿シートを地面に施工する

地面からの湿気を防ぐためには、ベタ基礎を採用することをおすすめします。

ベタ基礎とは、建物の床面全体に鉄筋を組んでコンクリートを流す方法です。

コンクリートを流すことで、地中に含まれた湿気をシャットアウトすることができます。

また、基礎の下は防湿シートを施工することが一般的です。

シートとコンクリートのダブル効果で、地面からの湿気対策を行っています。

 

地面が見えている布基礎の場合でも、防湿シートを施工することで湿気対策は可能です。

対策を強化したいなら、シートの上からコンクリートを流しましょう。

鉄筋は組まないためベタ基礎ほどの強度はないですが、湿気を防ぐことができます。

湿気対策された基礎を採用し、地中からの水分を建物に取り込まないようにしましょう。

 

⑥調湿効果のある内装材を採用する

生活する中で発生する水蒸気や部屋の中の湿気を対策するなら、調湿効果のある内装材をおすすめします。

漆喰などの自然素材の壁は、調湿効果があるため湿度対策に効果的です。

また、調湿効果のある機能性の高いタイルなどもあります。

湿気が発生しやすい空間の壁を機能性タイルで仕上げることで、湿気を調整してくれるでしょう。

 

ただし、内装材は狭い範囲では効果を発揮できないケースも少なくありません。

湿気対策が目的で機能性のある内装材を採用するなら、思い切って広範囲に施工して効果を得られるようにしてくださいね。

 

⑦浴室はドア・窓を閉めて換気する

日常的に行うことができる湿気対策もあります。

浴室は蒸気が発生しやすい箇所ですが、換気するときは窓やドアを閉めて換気扇を回すことをおすすめします。

なぜなら、窓やドアを開けっぱなしで換気扇を回しても、空気が上手く循環しないため換気効率が下がってしまうからです。

浴室単体で換気扇を回すことで、効率的に外へ湿気を逃がすことができます。

入浴後は窓・ドアを閉めて換気することを意識してみてくださいね。

 

⑧エアコンや除湿器などを稼働させる

室内の湿気を調整するなら、エアコンや除湿器を活用する方法もおすすめです。

エアコンの除湿モードや除湿器を使えば、効率的に部屋の湿度を下げることができます。

部屋の畳数に合った設備を設置して、湿気対策を行ってくださいね。

 

⑨定期的に家の点検を受ける

建物を守るためには、定期的に家の点検を受けることが大切です。

自分は十分な湿気対策ができていると思っていても、実際は不十分なこともあります。

しかし、構造体は点検などは簡単に行うことができないため、自分では気付きにくいですよね。

住宅会社の定期点検を受けることで、湿気による影響が出ているのか、湿気対策は十分なのかを確認してもらうことができます。

アフターサポートまで手厚い住宅会社に家づくりをお願いし、住んでからも家の安全を守ってもらいましょう。

 

【おわりに】

木造住宅は、他の構造の住宅と比べて木材の使用量が大きいです。

そのため、湿気による建物への影響は大きく、十分な対策を行わなければなりません。

湿気対策は、普段の生活で気軽に取り入れられる方法もありますが、建築時から計画的に対策する必要がある内容も多いです。

事前に知識を取り入れ、湿気対策が万全なマイホームを建ててくださいね。

 

アイリスホームでは、湿気対策をしっかり行った木造住宅をご提案しております。

具体的な内容などが気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

佐久間 岩男

アイリスホームの代表取締役社長であり、同時に「何でもします課」を自ら公言している。実直な性格だが(見かけによらず)同乗者にあたたかい飲み物を事前に用意しているやさしさを併せもっている。南相馬で生まれ南相馬で社長になった南相馬純血。実は24歳から社長業に勤しんでいるので社長歴20年のキャリアをもっている。とても人情豊かな社長である。