本当は平屋を建てたいけれど、次のようなことが理由で諦めようと思っている方はいませんか。
- 平屋は価格が高いと聞いた
- 敷地が狭くて平屋を建てるのが難しそう
- 平屋の外観があまり好きではない
- プライバシーに配慮した家が良いから二階建てかな‥
このような悩みがあるなら、「平屋風二階建て」の住まいをおすすめします。
平屋風二階建てとは、平屋のようなワンフロアの暮らしが送れる、平屋と二階建ての良いとこ取りをした住まいです。
今回は、平屋風二階建てのおしゃれな建築実例と、メリット・デメリットを紹介します。
平屋と二階建てで迷われている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
いま人気な「平屋風二階建て」の魅力とは?
注文住宅で人気の間取りである「平屋風二階建て」は、どのような魅力やメリットがあるのでしょうか。
必要な空間をワンフロアに配置できる
平屋風二階建ては、基本的にワンフロアで生活できることを目的としてプランニングしています。
生活スタイルや家族構成に合わせて、必要な空間だけを一階に配置できるため、暮らしやすい住まいをつくることが可能です。
二階建ての住まいでありながら、一階で洗濯などの家事を完結させることができたり、老後は一階だけで暮らせたりする間取りを実現できます。
外観デザインや間取りの幅が広がる
平屋風二階建てなら、平屋の住まいでは採用しにくい外観デザインや間取りを取り入れることができます。
具体的には、大きな吹き抜けや高さのある存在感のある外観などです。
平屋の場合、勾配天井にしても開放感が足りなかったり、立体感のない外観になってしまうケースも。
平屋風二階建てを建てることで、平屋のデメリットを補うことができるでしょう。
日当たりを確保しやすい
平屋風二階建ては、一般的な二階建てと同じ建物の高さを確保できるため、日当たりを確保しやすい点も魅力です。
平屋では施工できる窓の高さに限界があり、日当たりが悪い住まいになるケースも。
屋根に天窓をつける方法もありますが、雨漏りやメンテナンスのリスクなどもあるため、住宅会社からおすすめされないこともあるでしょう。
平屋風二階建てにして吹き抜けを採用すれば、高い位置の窓から明るい日差しが降り注ぐLDKを作ることもできます。
日当たりを確保しにくい敷地に建築するなら、平屋風二階建ても検討してみてくだいね。
プライバシーに配慮した暮らしができる
平屋風二階建ては、平屋と比べてプライバシーに配慮した暮らしができます。
平屋は家族間のコミュニケーションが取りやすい反面、LDKと各個室の距離が近くなりやすく、プライバシーが守られにくいというデメリットも。
平屋風二階建てにして子供部屋を二階に配置すれば、お子様の友人が遊びに来ても気を遣わずに過ごすことができます。
また、お子様の就寝後でも夫婦で話したりテレビを見たりと、ゆったりと過ごしやすい点も魅力です。
コンパクトな敷地にも対応しやすい
「コンパクトな敷地に建築するため平屋を諦めなければならない」という方にも、平屋風二階建てをおすすめします。
空間の一部を二階に配置できるため、平屋と比べて建築面積が少なくなって敷地に余裕ができるからです。
コンパクトな敷地にして土地価格が抑えられれば、総予算を下げることや建物にお金をかけた家づくりができるでしょう。
水害時に平屋と比べて被害を抑えられる
平屋風二階建てなら二階部分もあるため、平屋と比べて水害時の被害を抑えることができます。
例えば、床上浸水するほどの大規模な水災があった場合、平屋だと家全体が浸水してしまいますよね。
平屋風二階建てなら、二階部分は被害を受けないため、一時的に避難したり生活したりすることが可能です。
大切な家財は二階に保管しておくこともできるので、水害に対する防災機能は平屋よりも高いと言えるでしょう。
平屋にするよりも価格を抑えやすい
平屋風二階建ては、間取りによっては平屋よりも費用を抑えられるケースもあります。
なぜなら、空間の一部を二階に配置することで、基礎や屋根面積を小さくできるからです。
ただし、階段や廊下が増えて床面積が広くなり、割高になってしまうケースも。
詳しくはデメリットで後ほど紹介します。
【実例】平屋風二階建てのおしゃれの間取りと外観
平屋風二階建てを採用した、おしゃれな住まいの間取りと外観実例を紹介します。
平屋風二階建てで広々ガレージを実現
ブラックのガルバリウム鋼板の外壁がかっこいい、モダンな平屋風二階建ての住まい。
建物の奥側を二階建てにすることで、立体感のあるバランスの良い外観にしています。
一部の空間を配置することで、ゆとりのあるオープンガレージを採用できました。
雨に濡れずに家から車まで行ける、使い勝手の良い空間です。
室内は広々とした一直線のリビングと、壁で囲まれた中庭が特徴です。
木製のフェンスで目隠しをしているため、外から中庭を見られることはなく、カーテンを閉めない開放的な暮らしを送ることができます。
一階部分のプライバシーにも配慮した、こだわりの平屋風二階建ての住まいです。
東西に「二階」と「平屋」を分けた住まい
建物の東側が二階建て、西側が平屋になっている住まいです。
2つのハコをつなぐ玄関は、木製外壁を採用して外観のアクセントにしました。
玄関からは中庭につながっていて、外からプライベートな庭へ行くこともできます。
階段はリビングに配置し、二階建てでもコミュニケーションを取りやすいようにしています。
二階の子供部屋には、クローゼット付きのシンプルな空間に。
マグネットボードを取り付け、好きなイラストや写真、学校の時間割などを貼り付けられるようにしました。
平屋と二階建ての良さを取り入れた、大満足の平屋風二階建ての住まいです。
三色のハコが連なる平屋風二階建て
建物の凹凸に合わせて三色の外壁を貼り分けた住まいです。
ネイビー・白は塗り壁、中央の木目には杉板を採用しています。
建物の正面には窓を無くして、建物形状や色のコントラストを楽しめる外観に仕上げました。
室内は天井までの高さのハイサッシから日差しが入る、明るく広々としたLDKです。
外観のシンプルさからは想像できないような開放感が感じられます。
キッチン・ダイニングと横並びで、扉で仕切れる畳コーナーとリビング階段を配置しました。
料理をしながら、畳コーナーにいる子供の様子を確認できたり、帰宅時の子供に声をかけたりとコミュニケーションが取りやすい間取りです。
一階だけで家事を完結できるようにした点もポイントです。
洗面脱衣所兼ランドリールームから中庭やウォークインクローゼットにつながる動線ができています。
平屋のメリットを最大限に活かしつつ、二階建ての良さも取り入れた住まいです。
平屋と二階建てを前後に配置した住まい
外壁や窓の配置は極力シンプルにして、建物形状をこだわった平屋風二階建ての住まいです。
建物の前面は平屋、奥に二階を配置することで、奥行きが感じられる外観に仕上がりました。
一階の面積の広さを活かして、広々とした洗面脱衣所を作りました。
洗面所と脱衣所は扉で仕切れるため、家族が入浴中も洗面台を使いやすいようにしています。
洗面台の横からはウォークインクローゼットにつながっていて、効率的な動線が取り入れられた間取りです。
二階の廊下は最小限にして、なるべくコンパクトにまとめるように工夫しました。
濃淡のある床と真っ白な壁のコントラストが美しい、二階の居室です。
必要な空間にゆとりを作り、必要性が低い空間は最小限にまとめた、無駄のない平屋風二階建ての住まいです。
平屋風二階建てのデメリットと対策
平屋風二階建てにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
デメリットと併せて対策も紹介しますので、平屋風二階建てを検討している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
将来二階部分を使わなくなる可能性がある
平屋風二階建ては、将来二階部分の部屋を使わなくなる可能性があります。
老後はワンフロアで暮らせる間取りにするケースが多いため、将来的には二階の必要性が無くなってしまいます。
階段を使う必要がない平屋なら、お子様が巣立ったあとでも趣味部屋などとして活用しやすいですよね。
平屋風二階建てを建てるなら、二階部分の活用方法も何となく考えておくと良いでしょう。
子どもたちが帰省したときの部屋にしたり、納戸として活用するなどの事例が多いです。
活用頻度が減りそうなら、二階の部屋は極力コンパクトにすることをおすすめします。
平屋と比べて掃除や家事の負担が増えることもある
平屋風二階建ては、平屋と比べて掃除や家事の負担が増えることもあります。
例えば、お子様の洗濯物を二階まで運ばなければならなかったり、階段部分の掃除が手間になったりする事例です。
一階にファミリークローゼットを作ってまとめて洋服をしまえるようにし、軽量でコードレスの掃除機を購入するなどの対策をしましょう。
間取りや動線を工夫することで対策できるケースも多いため、住宅会社に相談してみてくださいね。
二階の面積が極端に小さいと外観デザインを作りにくい
「平屋風二階建て」の二階部分の面積が極端に小さい場合、外観デザインが作りにくいケースもあります。
次のような外観にして、違和感がないように工夫してみましょう。
- キューブ型の外観にして箱が積み重なっているような外観
- 建物の東西で平屋部分と二階建て部分が分かれている外観
- 大きな屋根が建物全体にかかっている外観
また、平屋風二階建ての施工実績が多い住宅会社に家づくりをお願いし、かっこいい外観を提案してもらうこともおすすめです。
事前にホームページなどで事例を確認し、どのようなデザインの建物を設計しているのか確認してみましょう。
間取りなどによって価格が割高になるケースも
平屋風二階建ては、間取りや建物の形状、屋根のかけ方などによって割高になるケースもあります。
総二階の家と比べると基礎や屋根面積が増えるため、費用がかかりやすいのは想像しやすいでしょう。
しかし、次のような平屋風二階建ては、平屋よりも価格が高くなる可能性もあるため注意が必要です。
- 屋根形状が複雑で材料費・施工費がかかる
- 建物形状や屋根のかけ方によって外壁面積が大幅に増えた
- 二階があることで構造が複雑になっている
- 階段や廊下などが増え平屋よりも床面積が大きくなった
ただし、上記のような平屋風二階建てでも平屋より価格が抑えられることもあるため、価格の問題はケースバイケースです。
住宅会社と細かく打合せをしながら、コストパフォーマンスが高い間取りを考えましょう。
まとめ
平屋と二階建てを良いところを取り入れた「平屋風二階建て」の住まいは人気があります。
お子様が小さな頃は家族間のプライバシーのしっかりと配慮した二階建て、夫婦二人暮らしになったら生活しやすい平屋と、ライフスタイルに合った暮らしを送ることができる間取りです。
平屋風二階建ての建築実例が多い住宅会社に家づくりをお願いし、ライフプランに対応できる住まいを建てましょう。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
平屋か二階建てで迷われている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
こちらのコラムもぜひ参考にしてみてくださいね。