一直線に伸びる斜線が美しい片流れ屋根。
平屋の住まいの中でも、片流れ屋根の外観は人気があります。
しかし、おしゃれなデザインになるなら取り入れたいけど、他の家と似たようなデザインにならないか心配という方もいるでしょう。
そこで今回は、オリジナリティあふれる「片流れ屋根の平屋」のおしゃれな外観事例を紹介します。
片流れ屋根のメリット・デメリットも解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
片流れ屋根の平屋ってどんな家?
片流れ屋根とは、屋根を一方向に流した形状の屋根のことを指します。
住宅では採用されることが多い屋根形状で、次のような印象の外観を作りたいときに効果的です。
- スタイリッシュ
- かっこいい
- モダンテイスト
- シンプル
- 洗練された
二階建てと比べて屋根面積が広い平屋では、屋根の形状によって与える印象が大きく異なります。
デザイン性にこだわった平屋を建てたいなら、片流れ屋根を採用した外観にしてみてはいかがでしょうか。
同じ片流れ屋根でも、どの範囲にかけるか、どの方向に向かって流すかによって個性を出すことができます。
この後、おしゃれな片流れ屋根の事例をたくさん紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
【片流れ屋根の平屋】おしゃれな外観事例6選
片流れ屋根を採用したおしゃれな平屋の外観を紹介します。
①シンプルさが美しい片流れ屋根の平屋
四角い建物に大きな1枚の片流れ屋根を施工した外観です。
片流れ屋根の斜線に合わせ、玄関周りにも斜めの壁を取り入れました。
東西方向に屋根を流すことで、勾配が強調されてよりスタイリッシュな印象を与えることが可能です。
②グレーカラーがおしゃれな片流れ屋根の平屋
濃い目のグレーカラーを採用したおしゃれな平屋です。
玄関周りの軒天に木目を取り入れ、外観デザインのアクセントにしました。
屋根の勾配に合わせて、玄関ポーチの天井も斜めにしている点も、美しいデザインにするためのポイントです。
③片流れ屋根を採用した平屋のガレージハウス
ガレージを東側、住まいを西側に配置し、玄関でつながる平屋です。
片流れ屋根の勾配にあわせて、木製外壁を斜めに施工しました。
スタイリッシュな外観デザインに、スカイブルーの爽やかなカラーをプラスした、こだわりの住まいです。
④2つの片流れ屋根をかけた個性的な平屋
玄関横に仕切りとなる壁を作り、そこから東西へ2つの片流れ屋根を施工した平屋です。
東側の壁は大きく斜めにカットされていて、片流れ屋根のスタイリッシュなイメージとマッチしています。
黒のガルバリウム鋼板と無垢板を組み合わせることで、エッジの利いたモダンテイストな平屋の外観が完成しました。
⑤鋭角がかっこいい!シンプル×ナチュラルな平屋
片流れ屋根と玄関周りの三角形の開口が目を引く、洗練されたデザインの平屋です。
形状はスタイリッシュにかっこよく、素材は柔らかな印象を与えられるものを選んでいます。
白の塗り壁と明るい色味の木製外壁が美しい、シンプル×ナチュラルな片流れ屋根の外観が完成しました。
⑥フラットに見えて実は片流れ屋根の平屋
建物を正面から見ると屋根がフラットで、キューブ型のように見える平屋の住まい。
他の面から見ると、緩やかな勾配がついた片流れ屋根が採用されています。
片流れ屋根の頂点を建物の正面に持ってきて、裏手側へ流すことで四角形のような外観デザインにすることが可能です。
屋根が建物からせり出す「軒の出」や「ケラバの出」を最小限にすることもポイント。
建物の形状やデザインを目立たせるために、なるべく屋根の存在感を消したいというときにも、片流れ屋根はおすすめです。
平屋で片流れ屋根の外観にするメリット
片流れ屋根の平屋を建てるメリットを紹介します。
かっこよくスタイリッシュな外観にしやすい
冒頭でも紹介した通り、片流れ屋根の外観はかっこよくてスタイリッシュな外観にしやすいという特徴があります。
平屋はワンフロアなので建物自体の高さがなく、二階建てのように上下階で変化を付けた外観を作りにくいです。
そのため、片流れ屋根で縦方向の斜線を作ることで、平屋でも存在感のある建物に仕上げることができます。
屋根形状がシンプルなので施工・メンテナンスがしやすい
一方向に流れる片流れ屋根は形状がシンプルなので、施工性の高さやメンテナンスがしやすい点もポイントです。
平屋は屋根面積が広いので、施工やメンテナンスが不十分だと雨漏りのリスクが高まります。
しかし、片流れ屋根のようなシンプルな形状なら、施工不良のリスクを抑えやすいです。
もちろん、どんなにシンプルな屋根形状でも、技術力のある屋根職人さんに施工を依頼することが大切です。
住宅会社にどのような職人さんが現場に入るのか聞いたり、建築現場を事前に見学させてもらったりして、確認してみてもいいでしょう。
勾配天井や小屋裏空間を作りやすい
片流れ屋根の平屋は、小屋裏の高さを確保しやすいため、勾配天井やロフトなどの間取りを作りやすい点もメリットです。
平屋は二階建てのような吹き抜けを作ることができないため、屋根の傾斜を活かした勾配天井を採用して、開放的な空間を作ることが多いです。
また、ロフトや小屋裏収納を作って、デッドスペースを活用する間取りも人気があります。
片流れ屋根は、一方向へ向かって天井が高くなるため、自然なデザインの勾配天井やロフトに仕上げることが可能です。
三角形の切妻屋根の場合、ロフトの両サイドの天井高が低くなっていて使いにくいケースも少なくありません。
小屋裏スペースを活かした間取りを採用したいなら、ぜひ片流れ屋根を検討してみてくださいね。
屋根面積をコンパクトにできて費用を抑えられるケースも
屋根勾配が緩やかな片流れ屋根は、切妻や寄棟などの屋根よりも屋根面積をコンパクトにできるケースが多いです。
また、片流れ屋根は使用する部材もシンプルという特徴があります。
屋根の面積が小さく、使用する部材を少なくできれば、屋根工事にかかる費用を抑えることが可能です。
ただし、片流れ屋根の形状によっては、外壁面積が増えてしまう事例も少なくありません。
グレードの高い外壁を採用した場合は、片流れ屋根の外観の方が割高になることもありますので注意しましょう。
平屋で片流れ屋根の外観にするデメリット
片流れ屋根の平屋を採用するデメリットを紹介します。
可愛らしいデザインを作りにくい
片流れ屋根はかっこいい印象の屋根なので、南欧風のような可愛らしいデザインの外観を作りにくいという特徴があります。
可愛らしいデザインがお好みなら、三角形の切妻屋根を組み合わせた外観などがおすすめです。
どうしても片流れ屋根を採用したい場合は、建物に凹凸を付けたり、窓・外壁・玄関ドアなどのデザインを工夫したりしてみてくださいね。
勾配を緩くしすぎると太陽光パネルの発電量が下がる
広い屋根面積を確保できる片流れ屋根の平屋は、太陽光発電システムを採用したいと考えている方もいますよね。
しかし、太陽光パネルはある程度の傾斜がないと、発電効率が高まらないため注意しましょう。
一般的には5寸~6寸程度の勾配が、太陽光パネルの発電効率が1番良いと言われています。
一方で、片流れ屋根は2~3.5寸程度の勾配を付けることが多いです。
太陽光発電システムのメーカーによっては、2寸以下の屋根勾配には設置できないケースもあります。
勾配が緩い片流れ屋根にしたい場合は、採用できる太陽光発電システムのメーカーを、あらかじめチェックしておくことをすすめします。
雨漏りリスクが高くなるケースも
片流れ屋根は、屋根の一番高い部分から建物の隙間へ雨が流れ込みやすい形状をしています。
そのため、屋根と外壁の間にしっかりと防水透湿シートを施工しないと、雨漏りをするリスクが考えられます。
施工技術がある住宅会社に家づくりをお願いし、しっかりと雨漏り対策をしてもらいましょう。
軒の出がほとんどないと外壁の劣化が早まることも
片流れ屋根の平屋では、スタイリッシュさを際立たせるために、軒の出がほとんどない外観にするケースも多いです。
デザイン性は高まりますが、軒の出がないことで日差しを遮ることができないというデメリットを理解しておきましょう。
直射日光が外壁に直接当たると、外壁の劣化が高まったり、室内の温度が上昇したりするなどのリスクがあります。
デザイン性とメンテナンス性・快適性のバランスを考えながら、屋根形状を決めてくださいね。
▷関連コラム:片流れ屋根のメリット・デメリット|後悔した事例6選と対策
まとめ
片流れ屋根の平屋は、おしゃれでかっこいい外観にしたい方に人気があります。
屋根のかけ方だけでなく、建物形状とのバランスにもこだわって、スタイリッシュな平屋に仕上げてくださいね。
また、デザイン性の高い片流れ屋根の平屋にしたいなら、おしゃれな施工事例が豊富な住宅会社に相談することをおすすめします。
これまでの経験を基におしゃれな外観の提案をしてくれる可能性が高く、デザインにこだわった住まいの完成見学会などにも参加できるからです。
たくさんの事例を参考にしながら、オリジナリティあふれるかっこいい平屋を建ててくださいね。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
デザイン性の高い平屋住宅を作りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。