平屋は高いというイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
「本当は平屋が良いけど、高いから二階建てでいいや」と考えているなら、ぜひこのコラムを読んでみてください。
平屋は二階建てと比べて高くなる要素もありますが、必ずしも高くなるわけではありません。
今回は、平屋が高いと言われる理由と安くする方法を解説します。
価格面が理由で平屋と二階建てで迷っているという方は、参考にしてみてくださいね。
「平屋は高い」と言われる4つの理由
平屋は二階建てと比べて割高だと言われてしまう理由を解説します。
①基礎・屋根面積が広くなるから
平屋は二階建てと比べて、基礎と屋根の面積が広くなるケースがほとんどです。
総二階の建物と比較すると、平屋の方が基礎・屋根面積は倍近い大きさになります。
平屋は建物全体に基礎や屋根を施工する必要がありますからね。
基礎・屋根の面積が広いと材料費が高くなるだけでなく、工期が長くなるため施工費も上がるケースも。
そのため、平屋は高いと言われてしまうのです。
②広い敷地が必要で土地代や外構費用がかかりやすいから
平屋は二階建てと比べて広い敷地が必要になるケースが多いです。
一般的に、同じエリアのコンパクトな土地と比較すると、坪数の大きい土地の方が本体価格が高くなります。
また、広い土地の方がブロックフェンスなどを長く施工しなければならず、外構費用もかかりやすいです。
このような理由から、トータル的な資金計画を考えたときに、平屋の方が高いと判断する方もいます。
③防犯性能を高めたいという要望が多いから
平屋はワンフロアにすべての居室を配置するため、二階建てと比べて防犯性能が低い点がデメリットとして挙げられます。
寝室や子ども部屋のプライベート空間も必ず一階にありますし、侵入しやすい大きな窓の数が増えるからです。
そのため、防犯ガラスやシャッターを付けたいという要望も多く、これらは建築費用に上乗せされます。
プライバシー面を考慮して、広い範囲で目隠しフェンスを採用した外構なども人気です。
その結果、家づくりの総額が高くなってしまい、平屋は高かったと感じるケースもあります。
④土地が広いと固定資産税・都市計画税も高くなるから
平屋が建てられる広い土地は、固定資産税や都市計画税も高くなるケースもあります。
同エリアの土地の場合、面積が大きい土地の方が評価額は上がることが一般的です。
これらの税金は住んでから支払うため、家づくりの際にはあまり意識しない方が多いかもしれません。
しかし、土地購入後は毎年かかるため、やっぱり平屋は高かったと感じる方もいるでしょう。
「平屋が高い」は正解であり間違いでもある
ここまで紹介してきた通り、「平屋が高い」と言われるにはそれなりの理由があります。
しかし、すべてケースで平屋が二階建てよりも高くなるというわけではありません。
平屋は必ずしも高くないと言える理由は次の3つです。
- 二階建てと比べて坪数を削減できるケースが多いから
- コンパクトな敷地でも平屋は建てられるから
- 間取りの工夫で防犯対策はできるから
それぞれ詳しく解説します。
①二階建てと比べて坪数を削減できるケースが多いから
平屋は二階建てと比べて、同じ部屋数でも坪数を小さくできる可能性が高いです。
ワンフロアの平屋は階段がないため、延床面積は約2坪も小さくなります。
また、階段周りの廊下なども削減できるため、二階建てと比べて全体で3~4坪小さくできるケースも少なくありません。
平屋と二階建てを比較するときは、同じ坪数による単純計算ではなく、具体的な間取りを基に比較をすることをおすすめします。
②コンパクトな敷地でも平屋は建てられるから
平屋は広い敷地が必要と考えている方も多いですが、意外とコンパクトな敷地でも建築可能です。
「平屋だから100坪の土地が良い!」と思って購入しても、結局は建物周りの敷地が余って外構費用がかかったり、庭のお手入れが大変になったりするケースも。
70坪台でも駐車スペースを確保した平屋を建てることは可能ですし、コンパクトな平屋や庭が必要ないなら50~60坪台でも建築できます。
住宅会社に必要な建物の広さや敷地の使い方を相談し、無駄がない広さの土地を選ぶことで、本体価格や外構費用などを抑えることが可能です。
③間取りの工夫で防犯対策はできるから
平屋は防犯ガラスや目隠しフェンスを追加で採用しなくても、間取りの工夫次第で防犯対策をすることができます。
具体的には、中庭を作って建物の内側に大きな窓をつける間取りです。
建物の外側は小さな窓だけにすれば、外からの目線が気になりにくいですし、不審者の侵入も防ぐことができます。
中庭に大きな掃き出し窓を付ければ日当たりも問題なく、洗濯物なども気兼ねなく干せて安心です。
建物周りに庭をつくるための外構費用を中庭の施工費に回せば、そこまでお金をかけずに防犯対策ができます。
平屋の施工実績が多い住宅会社に相談しながら、防犯性に配慮した間取りを考えてもらってくださいね。
安く平屋を建てるためのポイント5選
平屋を安く建てるためのポイントを紹介します。
①建物・屋根形状をシンプルに
建物や屋根の形状をシンプルにすることをおすすめします。
二階建てと比べて平屋は、基礎や屋根の材料費・施工費がかかるため、これらの形状を複雑にするとより費用が高くなりやすいです。
凹凸のない建物形状や、1枚のシンプルな片流れ屋根などにすると、無駄な材料費がかからず工期短縮にもつながります。
シンプルな形の平屋は、外観デザインがかっこよくならないのではと不安になる方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
むしろ、デザイン性の高い平屋は、シンプルで洗練された形状であるケースも多いです。
シンプルな家のおしゃれな事例などは、こちらのコラムで解説しておりますので参考にしてみてくださいね。
▷平屋は外観デザインにこだわる|シンプルモダンな平屋の実例紹介
▷【片流れ屋根の平屋】おしゃれな外観事例6選|メリット・デメリットも
②無駄な廊下を削減してコンパクトに
建物の価格には面積が大きく関係しています。
単純計算ではありますが、平屋の坪単価が60~70万円の住宅会社なら、2坪削減できれば120~140万円も費用を抑えることが可能です。
平屋をコンパクトな間取りにするためには、無駄な廊下は作らないように心掛けましょう。
人がただ行き来するだけの長い廊下に、数十万円のお金を掛けるのはもったいないですからね。
LDKから各空間へ直接つながる間取りなら、廊下のない暮らしやすい動線がつくれます。
ただし、廊下があることで目線や音を遮れてプライバシー性が高まるケースも。
廊下と収納を兼用するなど、間取りの工夫をして無駄のない空間に仕上げましょう。
③段差のないフラットな間取りに
せっかく平屋を建てるなら、住み心地や費用面を考えて段差のないフラットな間取りをおすすめします。
最近は、小上がりの畳コーナーやダウンフロアのリビングなどの間取りも人気がありますよね。
しかし、段差をつける間取りは大工さんの造作によるものなので、施工費がかかってしまいます。
また、小屋裏空間などのデッドスペースを活用する間取りも人気です。
小屋裏空間は、階段を作って1部屋分の内装工事をするため、数十万円~百万円台の費用が追加になるケースも。
デッドスペースを活用してお得に家を建てようと思ったのに、意外とお金がかかったということにならないように注意しましょう。
④空間のつながりを意識して統一感のある内装に
平屋はワンフロアでつながりのある間取りが魅力のため、統一感のある内装にすることをおすすめします。
統一されたシンプルな内装にすることで、費用も抑えることが可能です。
例えば、各空間にアクセントウォールを採用するよりも、シンプルな白い壁紙で統一した方が費用を安くできます。
デザイン的にも統一感が出て飽きにくく、家具やインテリアのコーディネートがしやすいというメリットも。
さまざまな場所にアクセントを作るよりも、1ヵ所だけアクセントウォールを採用した方が、こだわった箇所を目立たせやすいです。
また、各部屋によって扉や床の色を変えると、追加費用がかかる住宅会社もあります。
シンプルな内装を意識して、洗練されたデザインを採用しつつ、価格も抑えてみてくださいね。
⑤長期的に考えてお得になる素材選びを
注文住宅を建てると、ついつい目先の金額が気になってしまいますよね。
しかし、長い期間暮らすマイホームは、住んでからかかる費用にもしっかり目を向けることが大切です。
例えば、屋根面積が広い平屋なら、メンテナンス費用がかかりにくい屋根材を選ぶ方法などがあります。
他にも、ワンフロアを効率的に冷暖房できるように断熱性を高めた住まいにして、電気代を抑える工夫も大切です。
このように、長期的な目で見て「平屋は高くなかった」と思えるように、素材や仕様選びをしてみてくださいね。
まとめ
平屋は高いと言われることが多いですが、必ずしも二階建てと比べて高いわけではありません。
工夫次第では、二階建てと同じくらいの費用で建てられたり、安くできたりするケースも。
平屋を安く建てるためには、間取りや仕様、土地選びなど様々な点を工夫する必要があります。
また、建築時の初期費用だけでなく、住んでからの出費も抑えられる家づくりをすることが大切です。
平屋の施工実績が多い住宅会社に相談し、コストパフォーマンスの高い平屋を建ててくださいね。
アイリスホームでは、お客様の暮らしに寄り添った家づくりをしています。
費用を抑えて平屋を建てたい方や二階建てと迷っている方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。